Budget Amount *help |
¥3,302,000 (Direct Cost: ¥2,540,000、Indirect Cost: ¥762,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,742,000 (Direct Cost: ¥1,340,000、Indirect Cost: ¥402,000)
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Research Abstract |
クラッベ病モデルマウスからiPS細胞を樹立 クラッベ病モデルマウス(twitcher)の皮膚細胞の初代培養を行い、それにレトロウイルスを用いて三つの転写因子(Oct3/4, Sox2, Klf4)を導入した。これらの細胞をFeeder細胞(SNL)の上に播いたところ数多くのコロニーが現れた。12個のコロニーをクロニングしiPS細胞の特微を検討した。RT-PCRで全てのcloneがES細胞の13種類のマーカー遺伝子を発現することが、免疫染色と酵素化学法により未分化細胞のマーカーであるSSEA-1とAlkaline Phosphataseが陽性であることが判明した。培養条件により三胚葉由来の細胞に分化することが確認出来た。さらにヌードマウスの皮下に移植したところ多くの細胞種を含む奇形腫が形成できた。以上により計画通りクラッベ病モデルマウスよりiPS細胞が樹立できた。これらのiPS細胞を神経幹細胞に分化する条件下で培養したところ多くの細胞が神経幹細胞のマーカー(Nestin)を発現した。現在、このiPS細胞に疾患の原因酵素の正常遺伝子の導入を行っている。今後正常遺伝子を発現するiPS細胞を神経幹細胞に分化させtwitcherマウスに移植しその治療効果を検討する予定である。 他の疾患モデルからiPS細胞を樹立 クラッベ病以外のライソゾーム疾患であるFabry病とムコ多糖症7型のモデルマウスからもiPS細胞が樹立できた。 以上によりtwitcherマウス由来のiPS細胞はクラッベ病の細胞治療の開発に非常に有用であろうと思われる。また、Fabry病とムコ多糖症7型由来のiPS細胞も樹立できこれらの細胞はライソゾーム病に対した多様な治療の可能性を検討する面で、またこれらの疾患の発症メカニズムの基礎研究にも有用であると思われた。
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