Project/Area Number |
20932013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
医学Ⅴ(その他医学)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中村 直子 Kumamoto University, 生命資源研究・支援センター, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2008: ¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
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Keywords | 緑膿菌 / 動物実験施設 / RAPD法 |
Research Abstract |
【研究目的】動物実験施設(施設)において、緑膿菌は、幼弱動物や免疫不全動物など様々な理由で免疫力の低下した状態にある動物に実験処置を施した際に発症する日和見感染症の原因として非常に問題となっている。今回の研究では、薬剤感受性試験やDNA多型の検出等により、施設内で分離される緑膿菌の詳細な型別をおこない、本菌の進入経路や施設内での分布を詳細に明らかにする方法を見いだすことを目的とした。 【研究方法】熊本大学生命資源研究・支援センター動物資源開発研究施設で飼育中のマウスの新鮮糞便からNACブロス等を用いて緑膿菌を分離した後、緑膿菌群別用免疫血清にてO型血清群を確認した。また、薬剤感受性試験を実施し、感受性、中間、耐性を判定し、薬剤感受性による型別を試みた。さらに、被検菌からDNAを抽出し、Random amplified polymorphic DNA (RAPD)法による型別を試みた。血清群別、薬剤感受性、RAPD法による型別の結果より、緑膿菌の侵入経路や施設内での分布の解析を試みた。 【研究成果】施設内で飼育されているマウスから分離された109株の緑膿菌を対象に検討をおこなった。血清群別では、86、8、6、5、2、および2株がそれぞれ、B、G、I、F、C、M群に群別された。感受性試験では、1株のみがofloxacinについて、中等度耐性を示した。RAPD法による型別を、B群の一部の株およびG、I、F、C、M群の株を対象におこなったところ、それぞれ、6、3、3、2、1、1種類に分類出来た。以上の結果より、薬剤感受性による解析は出来なかったが、同じマウスコロニーから分離された菌であっても、異なる血清群に群別される場合もあり、RAPD法ではさらに詳細な型別が可能であったことから、これらの方法の組み合わせは緑膿菌の施設への侵入経路や施設内での分布の解析に有用であることが示唆された。
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