Project/Area Number |
20F18803
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 13030:Magnetism, superconductivity and strongly correlated systems-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木村 剛 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (80323525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FISCHER JONAS 東京大学, 新領域創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | コニカルらせん磁性 / マルチフェロイクス / 電場誘起交換バイアス効果 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、円錐的ならせん状の磁気秩序構造を示す「コニカルらせん磁性体」における電気磁気結合現象に着目し、複数の電子自由度の秩序状態の結合に起因する非自明な摂動による物性制御など新規物性・機能の発現を目指す。具体的なアプローチとして、コニカルらせん磁性に起因した強磁性-強誘電性を示すオリビン型マンガン酸化物を対象物質として、強磁性-強誘電ドメイン結合に起因した交換バイアス効果の電場制御などの新規な電気磁気結合現象を実現し、さらには電場・磁場に加えて応力まで含めた複合外場による既存でない物性制御の実現を図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、コニカルらせん磁性起因のマルチフェロイック物質を特徴付ける強磁性と強誘電性の共存・結合に着目し、電場・磁場・一軸応力といった非自明な複合ドメイン応答の実現をめざした。特に、コニカルらせん磁性に起因した強磁性-強誘電性を示すMn2GeO4を対象物質とした。同物質は強誘電分極と強磁性磁化の方向が平行に整列するマルチフェロイック物質であり、磁化の反転により分極も同時に反転するといった強い電気磁気結合を示すことが知られている。そこで、電場・磁場・一軸応力といった複合的な外場印加に対する同物質における電気磁気結合の詳細を磁化および電気分極測定により調べた。その結果、強磁性と強誘電の秩序変数間の強い結合が観測された。特に重要な結果として、同物質の基底状態における磁化曲線の保持力が電場により変化すること、さらにその変化の符号が印加電場の符号によって変化することが明らかとなった。この結果は、すなわち「交換バイアス効果」が電場により制御できるということを意味する。交換バイアス効果は、通常、反強磁性/強磁性の界面で観察されるものであり、単相化合物で、なおかつ電場で制御できるという交換バイアス効果は非常に稀有な現象といえる。この現象は同物質における強磁性・強誘電ドメインの強固な結合に起因するものと考えられ、コニカルらせんマルチフェロイクスにおける特徴的な電気磁気結合現象の1つであると言える。また、この効果を活用して電場による磁化反転といった電場による磁化制御も実証した。さらに、圧電素子を用いた一軸圧印加測定系を構築し、一軸圧印加の下での磁気・電気磁気特性の評価を実施した。その結果、一軸圧印加による強誘電分極の顕著な変化を観測した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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