Project/Area Number |
20H00080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 7:Economics, business administration, and related fields
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
各務 和彦 名古屋市立大学, データサイエンス学部, 教授 (00456005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 弦矢 明治大学, 商学部, 専任准教授 (00725103)
古澄 英男 関西学院大学, 経済学部, 教授 (10261273)
西埜 晴久 広島大学, 人間社会科学研究科(社), 教授 (20305410)
菅澤 翔之助 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 准教授 (50782380)
川久保 友超 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 准教授 (80771881)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥35,880,000 (Direct Cost: ¥27,600,000、Indirect Cost: ¥8,280,000)
Fiscal Year 2024: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,150,000 (Direct Cost: ¥5,500,000、Indirect Cost: ¥1,650,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2020: ¥9,490,000 (Direct Cost: ¥7,300,000、Indirect Cost: ¥2,190,000)
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Keywords | 所得分布 / マルコフ連鎖モンテカルロ法 / 不平等 / 所得分配 / ジニ係数 / グループデータ / グループ・データ / 時空間モデル / ローレンツ曲線 / 時空間モデリング / ベイズモデル |
Outline of Research at the Start |
所得分配の不平等度を,計量経済モデルに明示的に導入することを目的とする。特に,時系列モデルや空間モデルに所得分配の不平等を導入して,そのモデルをベイズ推定することを考える。このようなモデリングを,時空間ベイズモデリングと呼び,それを通じて所得分配の不平等が経済に与える影響を分析し政策提言につなげることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,不平等度の尺度としての一般化エントロピー(GE)の分解の推定を考え,空間モデルの開発を中心に研究を行った。グループデータに基づき,母集団のGEとその部分母集団のGEを同時に推定する問題を考え,母集団のGEをグループ間不平等とグループ内不平等に分解する。この問題に対して,分解に整合的になるように,母集団のGEとグループ間不平等の推定値をベンチマークとして,制約付きベイズ推定を用いて各部分母集団のGEを推定する手法を開発した。提案手法を日本のデータに適用し,全国のGEと各都道府県のGEを推定し,全国のGEを都道府県間不平等と都道府県内不平等に分解した。さらに,各都道府県のGEを市区町村間不平等と市区町村内不平等に分解した。そして,これらの過程で考えられたモデルや推定方法を所得分布以外の分野へ応用することで,開発したモデルや推定方法の実用性を確かめた。その一つは,カウントデータに対する分位点回帰のベイズ的方法である。離散被説名変数の条件付き分布を推定するために,離散確率変数を潜在変数を導入することにより連続化し,連続確率分布のカーネル混合によるノンパラメトリックベイズの方法を採用した。そして,連続潜在変数の条件付き分布の分位点の事後分布からの各サンプルについて,損失関数を最小化するような回帰関数を推定するという一般化ベイズの枠組みで,関心の分位点を推定した。その他,複雑な統計モデルに対する効率的なギブスサンプラーの開発, 分位点推定のための高速アルゴリズムの開発,ヒバリネンスコアを用いたチューニングパラメータの選択手法,縮小事前分布を用いたトレンド推定手法の開発,正値データに対する縮小事前分布の理論研究に取り組んだ。それらのいくつかは,海外学術雑誌に掲載され,研究報告されたものは投稿に向けて準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在進行中の研究に関しては,学会報告などで,有益なコメントを得ることができ,現在投稿に向けて準備中となっている。また,いくつかの研究成果に関しては,海外学術雑誌に掲載されており,順調に進行していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究を総括するために,2023年度までに開発した時空間モデルとその推定方法を用いて,実際のデータを分析し,所得分配の不平等の現状を把握するとともに,所得分配の不平等が経済に果たす役割を検討する。所得分配の不平等の時系列モデリングと空間モデリングを中心として,政策的なインプリケーションを検討するところまでを目標として分析を行う。また,その過程で考えられたモデルや推定方法のその他分野への応用も視野に入れて,所得データに限定することなく,様々な分野へ挑戦していくことを考える。
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