Project/Area Number |
20H00083
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 8:Sociology and related fields
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮内 泰介 北海道大学, 文学研究院, 教授 (50222328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 真 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (10232555)
菅 豊 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (90235846)
松宮 朝 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (10322778)
飯嶋 秀治 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (60452728)
平井 太郎 弘前大学, 大学院地域社会研究科, 教授 (70573559)
山本 信次 岩手大学, 農学部, 教授 (80292176)
松村 正治 恵泉女学園大学, 未登録, 研究員 (90409813)
寺林 暁良 北星学園大学, 文学部, 准教授 (60847656)
椙本 歩美 国際教養大学, 国際教養学部, 准教授 (90648718)
高崎 優子 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (70873339)
舩戸 修一 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 教授 (00466814)
相川 陽一 長野大学, 環境ツーリズム学部, 教授 (90712133)
金城 達也 北海道大学, 文学研究院, 専門研究員 (90760398)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,600,000 (Direct Cost: ¥32,000,000、Indirect Cost: ¥9,600,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,840,000 (Direct Cost: ¥6,800,000、Indirect Cost: ¥2,040,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,190,000 (Direct Cost: ¥6,300,000、Indirect Cost: ¥1,890,000)
Fiscal Year 2020: ¥8,970,000 (Direct Cost: ¥6,900,000、Indirect Cost: ¥2,070,000)
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Keywords | コミュニティ実践 / コミュニティ政策 / 順応性 / 日常的実践 / 重層的コミュニティ / 資源とコミュニティ / 重層的なコミュニティ / コミュニティ立脚型政策 |
Outline of Research at the Start |
コミュニティ立脚型の政策の失敗事例が多く報告され、また、ボトムアップのコミュニティ活動が困難を抱える中、本研究は、コミュニティを多層的で動的なプロセスととらえかえすことにより、そうした現状に対する学術的な貢献を試みる。(1)まず、コミュニティ形成にかかわるさまざまな事象について詳細なフィールド調査を行い、(2)コミュニティ形成にかかわる人びとの日常的な実践の実態を探る。(3)また、諸個人にとって複数のコミュニティがそれぞれどういう役割を果たしているかを探る。そしてそれらから、(4)政策や活動に資する理論的フレームワークを構築し、さらに、コミュニティ政策へ向けての学術的な政策提言を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
「コミュニティ立脚型」の政策の失敗事例が多く報告され、また、ボトムアップのコミュニティ活動も困難を抱える中、本研究は、コミュニティを多層的で動的なプロセスととらえかえすことにより、そうした現状に対して学術的な貢献を試みようとしている。 この目的の下、2022年度は3回の研究会を開いた。第1回研究会(対面)では、まず、ある農村地域の農泊事業につどう若者たちのコミュニティに関する調査報告が行なわれた。そこでは、滞在者が軸になったさまざまなコミュニティ実践が存在していることが示唆された。さらに第1回研究会では、自分たちのコミュニティを内省的に振り返って共有し議論する、ということを試みた。プロジェクトメンバー全員が自分にとってのコミュニティ・ヒストリーを洗い出し、分析し、それを報告して議論した。第2回研究会(オンライン)は、奄美の小さなコミュニティにおける自然資源管理と地域づくりについての報告が行なわれ、そこにおける自然資源との多様な関係、および、多様な集落事業が重層的なコミュニティを生みだしていることが示唆された。第3回研究会(対面)は、2つ報告があり、1つめの報告では、外国人を多く含む公営団地のコミュニティを事例に、「コミュニティ政策」と当事者たちのズレなどが議論された。2つめ報告では、社会運動が繰り広げられたある地域について、その歴史を詳しくたどりながら、社会運動とコミュニティの相互作用について議論が行なわれた。 一方、この研究プロジェクトの軸であるフィールド調査については、ようやく本格的な調査ができるようになった。北海道、青森、秋田、静岡、愛知などでの調査が遂行され、データも集まりつつある。さらには、研究メンバーの過去の調査データを、この研究フレームワークで分析し直すという作業や、世界のコミュニティ研究を渉猟する作業も行われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本プロジェクトは5年間であり、最初の3年が終わったことになる。コロナ禍により2020年度および2021年度はこの研究の核であるフィールド調査が、十分にできたとは言いがたかった。しかし、2022年度は、本格的な調査がようやくできるようになった。 また、研究会はオンラインおよび対面の両方で比較的順調に進められ、2021年度までのものも含めて、知見は蓄積しつつある。節目節目で代表者により中間総括がなされ、研究プロジェクトの意図と成果が共有できている。それにより、本プロジェクトのフレームワーク(重層的なコミュニティ、コミュニティ実践、など)についても深化していることが認められる。
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Strategy for Future Research Activity |
ひきつづき、「重層的なコミュニティ」「コミュニティ実践」のフレームワークにもとづいて、各自がフィールド調査を試みる。並行して、過去の調査データやドキュメントについて、同様のフレームワークのもとで再分析を進める。 それらの成果を年5回程度の研究会でもちより、さらに必要に応じてゲストスピーカーを交えたワークショップも組み合わせながら、知見を積み上げていく。その中で研究のフレームワークもさらにブラッシュアップしていく。最終的には図書の出版を企図する。
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