Project/Area Number |
20H00118
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 12:Analysis, applied mathematics, and related fields
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
隠居 良行 東京工業大学, 理学院, 教授 (80243913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福本 康秀 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 教授 (30192727)
鈴木 政尋 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30587895)
水町 徹 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 教授 (60315827)
西田 孝明 京都大学, 情報学研究科, 名誉教授 (70026110)
川島 秀一 早稲田大学, 理工学術院総合研究所(理工学研究所), その他(招聘研究員) (70144631)
前川 泰則 京都大学, 理学研究科, 教授 (70507954)
瀬片 純市 九州大学, 数理学研究院, 教授 (90432822)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥44,850,000 (Direct Cost: ¥34,500,000、Indirect Cost: ¥10,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥10,530,000 (Direct Cost: ¥8,100,000、Indirect Cost: ¥2,430,000)
Fiscal Year 2022: ¥12,220,000 (Direct Cost: ¥9,400,000、Indirect Cost: ¥2,820,000)
Fiscal Year 2021: ¥10,530,000 (Direct Cost: ¥8,100,000、Indirect Cost: ¥2,430,000)
Fiscal Year 2020: ¥11,570,000 (Direct Cost: ¥8,900,000、Indirect Cost: ¥2,670,000)
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Keywords | 準線形双曲放物型方程式系 / 圧縮Navier-Stokes方程式 / 分岐 / 安定性 / ダイナミクス / 圧縮性Navier-Stokes方程式 |
Outline of Research at the Start |
圧縮性Navier-Stokes方程式に代表される準線形双曲-放物型方程式系に対して,時空間非一様なパターンが形成される様々な問題に取り組む.準線形双曲-放物型方程式系においては,方程式の双曲型の側面が技術的困難を生み出すが,一方で,双曲型の側面により解のダイナミクスはより多様で豊富な数理構造をもつものになる.本研究ではそのような数理現象の背後にある数学的構造の解明と有効な数学解析手法の開発を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
隠居は圧縮性Taylor渦の空間非周期的摂動に対する線形化安定性解析によりEckhaus不安定性と呼ばれる不安定化を示し,軸対称摂動に対する非線形安定性の結果を得た.また,竹田寛志氏と共同で準線形消散型弾性波方程式を考察し,圧縮性Navier-Stokes方程式に対する解析手法を応用して解の時間大域挙動の詳細な解析を行った.前川は非圧縮Navier-Stokes方程式に関する数学的研究を行い,軸対称な回転流近傍における全平面2次元定常流の存在定理の確立や境界層のモデル方程式の一つについて数学的な可解性を示した.西田は非圧縮性粘性流体の自由表面問題,水平領域における線形化方程式の解の時間発展を調べ,自由表面に表面張力が働く場合と働かない場合について,それぞれ時間に関する減衰評価を得た.川島はHall効果を考慮した圧縮性磁気流体系のモデリングを行い,その系を含む一般の双曲・放物型系の消散構造と減衰特性を明らかにした.水町は,空間2次元の長波長近似モデルであるKP-II方程式の弾性ソリトンの線形安定性を指数関数を重み関数とする重み付き空間で研究し,その線形作用素のスペクトルは弾性ソリトンを構成する1-線ソリトンの線形化作用素のスペクトルを重ね合わせたものになっていることを明らかにした.福本は理想中性/電磁流体の発展方程式に対して,クロス・ヘリシティ,総エントロピー,磁気ヘリシティの3個カシミール不変量を用いてコンパクトな定数係数の南部括弧表現を導いた.鈴木は半導体の電子流を記述するDrift--Diffusion方程式の時間周期解の存在及び漸近安定性を証明した.瀬片は空間1次元において3次の非線形項をもつ非線形シュレディンガー連立系の解の長時間挙動について考察し, 解の時間減衰が線形の場合に比べ対数オーダーや代数オーダーで遅くなるような非線形シュレディンガー連立系の例を発見した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
圧縮性Taylor渦の軸対称な空間非周期的摂動に対する線形化安定性解析により,Eckhaus安定性判定条件を軸対称摂動の範囲内で得た.さらに軸対称摂動に対して非線形相互作用を解析し,非線形問題の軸対称な解の時間無限大における漸近挙動を表す連立非線形熱方程式を得ることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
圧縮性Taylor渦の空間非周期的な摂動に対する安定性解析を推進し,非軸対称な摂動に対するスペクトル解析の完成を目指す.圧縮性熱対流方程式のMach数が小さい場合の対流発生点近傍における線形化安定性解析を試みる.非線形安定性解析については,圧縮性Navier-Stokes方程式に対する中心多様体理論の構築を目指す.
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