Project/Area Number |
20H00627
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 63:Environmental analyses and evaluation and related fields
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
高田 秀重 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (70187970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 典秀 神奈川大学, 化学生命学部, 准教授 (00391615)
小島 弘幸 北海道医療大学, 薬学部, 教授 (10414286)
内田 圭一 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (50313391)
水川 薫子 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (50636868)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥46,020,000 (Direct Cost: ¥35,400,000、Indirect Cost: ¥10,620,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2020: ¥24,180,000 (Direct Cost: ¥18,600,000、Indirect Cost: ¥5,580,000)
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Keywords | ビスフェノール / BPA / ベンゾトリアゾール / 廃棄物埋立処分場 / 浸出水 / 環境ホルモン / マイクロプラスチック / ノニルフェノール / ビスフェノールA / 内分泌攪乱化学物質 / 紫外線吸収剤 / 添加剤 / プラスチック / 柱状堆積物 / プラスチック添加剤 / 一斉分析 / バイオアッセイ / ビスフェノール化合物 / ごみ埋立処分場浸出水 / BPA代替物質 / エストロゲン受容体 / 高感度化 / 医薬品 / ゴミ埋立地浸出水 |
Outline of Research at the Start |
新規および既知内分泌攪乱化学物質を包括的に高感度で分析する方法を開発し、水環境中の分布を明らかにし、各化学物質の内分泌攪乱ポテンシャルを明らかにする。代表的な内分泌攪乱化学物質のビスフェノール化合物に焦点を当て、その負荷源として、廃棄物埋立処分場の浸出水に注目し、その寄与を定量的に評価する。環境負荷のプロキシとして柱状堆積物に注目し、大都市沿岸閉鎖性海域で柱状堆積物を採取しその分析から、各種化学物質汚染の歴史変遷を明らかにする。さらに、東南アジアやアフリカ等、経済的発展途上国へも調査を展開する。モニタリング結果に基づきポリマーの分解と添加剤の溶出の二つの起源を評価し、汚染低減策の提案を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
2002~2021年に毎年東京港のレインボーブリッジ下で採取した試料のフェノール系内分泌攪乱化学物質を分析した。アルキルフェノール類は減少傾向を示した。20年で10%程度に濃度が減少した。ビスフェノールA(BPA)濃度は、ここ20年、ほぼ横ばいであった。使用量は2008年をピークに2割程度減少しているが、それに対して環境中の濃度がほぼ横ばいということから、廃棄物埋立処分場浸出水等の負荷が続いている可能性が考えられた。紫外線吸収剤については、規制が行われているUV-328, UV-327はここ20年ほぼ一定の汚染あるいはやや減少していた。一方、未規制のUV-326, UV-329, UV-P, UV-324については経年的に増加傾向を示した。 マレーシア、インドネシア、フィリピンで採取された廃棄物埋立処分場の浸出水中のフェノール系内分泌攪乱化学物質と女性ホルモン類の化学分析およびバイオアッセイ(レポーター遺伝子アッセイ法)を用いたエストロゲン活性の測定を行った。化学成分の測定から計算したエストロゲン活性とバイオアッセイによるエストロゲン活性はオーダーレベルで一致していた。浸出水中から高濃度(2 mg/Lから27 mg/L)のBPAが検出され、浸出水抽出物のエストロゲン活性の半分以上を占める場合もあった。その他のBPF, BPS等のビスフェノール化合物、ノニルフェノール、UV-P、UV-234、BP-12などの添加剤も検出された。他の添加剤に対してBPAがプラスチック製品と比べて高濃度になる傾向やごみの受入が終了した処分場でBPAが高濃度になる傾向から、埋め立てられたポリカーボネートやエポキシ樹脂が分解してモノマーのBPAを生成している可能性が示唆された。一方、いずれの処分場の浸出水からも、女性ホルモン類が比較的高濃度で検出された。下水汚泥の搬入などの負荷源が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
河川水、下水処理水、堆積物中の内分泌攪乱化学物質の測定は進み、フェノール系内泌撹乱化学物質の汚染実態を明らかにし、経年変化を明らかにしてきた。一方で、廃棄物埋立処分場浸出水の分析から、埋め立てられているプラスチックからのビスフェノールAの生成・環境負荷の重要性が示され。堆積物の分析により明らかにされたビスフェノールAの環境汚染レベルが低減しないことと、埋め立てられているプラスチックの寄与のつながりが示唆されてきた点は科研費の目的に合致しており評価される。一方、環境試料の分析が遅れており、仮説の実証が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究全体をまとめるために必要な試料(日本の廃棄物埋立処分場の浸出水を受け入れている下水)の採取を進め、これまでに採取されている試料(海外の廃棄物埋立処分場の浸出水)と合わせて分析を行い、研究全体をまとめていく。
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