既存装置を活用した散乱電子差分像による新規有機材料評価法の開発
Project/Area Number |
20H00960
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
2190:Physical chemistry, functional solid state chemistry, organic chemistry, inorganic/coordination chemistry, analytical chemistry, polymers, organic materials, inorganic materials chemistry, energy-related chemistry, biomolecular chemistry and related fields
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
AKIMOTO Yuka 東京工業大学, オープンファシリティセンター, 技術職員
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
Fiscal Year 2020: ¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
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Keywords | 電子顕微鏡 / 散乱電子 / DPC / 微分位相コントラスト法 |
Outline of Research at the Start |
本研究の概要は、市販の走査電子顕微鏡(SEM)に付属する走査透過電子顕微鏡(STEM)検出器を用いて、散乱電子の差分信号を利用した無染色有機材料の実用的な新評価法の開発を行う。これは、特殊で高額な装置構成を必要とせず既存の装置を無改造のまま使用し、像信号取得の工夫により“低加速DPC法”の問題点を改善した新手法を生み出すことを目的とした研究である。
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Outline of Final Research Achievements |
軽元素で構成される有機材料を電子顕微鏡で評価する場合、像コントラストがつかず電子染色をすることが多いが、染色による構造改変が懸念される。そこで、市販の走査電子顕微鏡に付属する分割型の走査透過電子顕微鏡を活用して、無染色で有機材料の膜厚の違いや凹凸情報を評価する新しい手法「散乱電子差分法」を開発し、可視化に成功した。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
本手法は通常200kVの高加速電圧で使用する透過電子顕微鏡で行う手法を基に、30kVという低加速電圧で使用する走査電子顕微鏡に応用したものである。低加速電圧は位相変化量が大きくなるため像コントラストが上がり、さらに電子線照射による試料ダメージ抑制のメリットもあるため、無染色の有機材料観察には有効である。本手法は、高額で特殊な改造をせず、市販装置のまま活用し、像信号取得の工夫により新たな手法を生み出している点も意義あるものと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)