Project/Area Number |
20H00985
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3110:Agricultural chemistry, agricultural and environmental biology, forestry and forest products science, applied aquatic science, agricultural economics and rural sociology, agricultural engineering, veterinary medical science, animal science, and related fields
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
Ota Yuta 東海大学, 海洋学部博物館, 東海大学博物館学芸員
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 –
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
|
Budget Amount *help |
¥340,000 (Direct Cost: ¥340,000)
Fiscal Year 2020: ¥340,000 (Direct Cost: ¥340,000)
|
Keywords | ホトケドジョウ / 絶滅危惧種 / 産卵期終了 / 産卵抑制 |
Outline of Research at the Start |
ホトケドジョウは, 絶滅が危惧されている日本の淡水魚である。こうした魚を継続して増やしていくためには, 産卵を開始させる方法だけでなく, 産卵ができる環境を維持しておかなければならない。本種は春に産卵する魚であり, 産卵の開始や終了には日長時間や水温が影響すると考えられる。日長時間や水温を変化させることで産卵開始や終了をコントロールできる。しかし, 本種の産卵期間中に影響を及ぼす日長時間や水温については明らかにされていない。そこで, 本研究は産卵期間中における本種の産卵を抑制する日長時間や水温を明らかにする研究である。
|
Outline of Final Research Achievements |
本種の産卵を抑制する要因を明らかにするために5月10日と6月21日から40日間飼育した。供試個体は実験開始時に60×30×36cm水槽に5個体ずつ収容した。5月から開始した実験では水温17、23℃、日長12、14Lを組み合わせ、6月からは水温18、23℃、日長12、14Lを組み合わせた4条件で飼育した。 5月から開始した実験では23℃14Lで1個体を除いた全ての個体の生殖腺が退行した。6月から開始した実験では23℃12、14Lで全ての個体の生殖腺が退行していた。これらのことから本種の産卵期を阻害する要因として水温の上昇が影響していることが考えられる。
|
Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
これまで東海大学自然史博物館では、東海大学海洋学部で繁殖させた個体を絶滅危惧種の展示として活用し、域外保全の理解増進、教育普及としての役割を担ってきた。そのため、本種の飼育下における繁殖技術を確立することで域外保全としての役割を担うことが出来る。また、繁殖個体を展示することで自然界に負担をかけることなく来館者への教育普及や理解増進として活用することが出来ると考えられる。飼育下における簡易的な繁殖が可能になるだけでなく、新たな放流先を考える場合においても繁殖に適した放流先を選定することが可能となる。
|