Project/Area Number |
20H01011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3180:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
HASHIZUME Junya 長崎大学, 病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥460,000 (Direct Cost: ¥460,000)
Fiscal Year 2020: ¥460,000 (Direct Cost: ¥460,000)
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Keywords | オキサリプラチン / プロトンポンプ阻害薬 / OCT2 |
Outline of Research at the Start |
オキサリプラチン(1-OHP)の癌細胞内への取り込みには、Organic Cation Transporter2(OCT2)が関連していることが報告されている。一方、ラベプラゾール等のプロトンポンプ阻害薬(PPI)はOCT2の阻害作用があることが知られている。本研究では、1-OHPの抗腫瘍効果が、PPIの併用により減弱する可能性について検討する。さらに、PPIと比較してOCT2の阻害の程度が弱いボノプラザンについても検討を行う。
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Outline of Final Research Achievements |
FOLFOX(オキサリプラチン:L-OHPと5-フルオロウラシル:5-FUとの併用)療法は進行大腸癌治療において中心的役割を担っているが、満足な治療効果が得られているとはいえない。L-OHP の細胞内への取り込みには、Organic Cation Transporter2(OCT2)が関連しており、一方で、プロトンポンプ阻害薬(PPI)はOCT2 の阻害作用があることが知られている。本研究では、実臨床における患者データを後方視的に調査するとともに、培養細胞を用いた基礎的検討を行った。その結果、PPIはL-OHPによる抗腫瘍効果に影響を及ぼさない可能性が示された。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
大腸癌患者は、抗がん薬治療に伴う粘膜障害等の理由から、PPI等の胃酸分泌抑制薬を併用するケースが散見される。実臨床における患者データを用いた後方視的調査の結果、PPI併用群とPPI非併用群との間で、L-OHPの治療効果には差が認められない可能性が示された。また、培養細胞を用いた検討においても、PPIはL-OHPの抗腫瘍効果に影響を及ぼさないことが分かった。これらの研究成果は、L-OHP使用患者にPPIを併用する際の有益な情報であるといえる。
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