ボセンタンによる薬剤性肝機能障害関連遺伝子CHSTが肝臓組織に与える影響の検討
Project/Area Number |
20H01082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3190:Biomedical structure and function, pathology, infection/immunology, and related fields
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Research Institution | 社会医療法人神鋼記念会(総合医学研究センター) |
Principal Investigator |
Kennosuke Yorifuji 社会医療法人神鋼記念会(総合医学研究センター), 総合医学研究センター, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
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Keywords | ボセンタン / 薬剤性肝機能障害 / 副作用予測 |
Outline of Research at the Start |
肺高血圧症治療薬ボセンタンは、高率で肝機能障害が発生し、治療の妨げとなる。我々は先行研究で肺高血圧症患者の遺伝子からマイクロアレーを用いてボセンタン関連肝機能障害リスク遺伝子を網羅的に探索し、CHST3およびCHST13を同定した。これらの遺伝子は、コンドロイチン硫酸の硫酸転移酵素として知られており、他の研究からも薬物の副作用とCHSTは関連があると考えた。本研究では、これらのCHST遺伝子と肝臓細胞や肝機能障害の関連を探索する。
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Outline of Final Research Achievements |
薬剤性肝機能障害は、急性肝機能障害の原因の50%を占める。一旦肝機能障害が起こると、必要な薬物療法も中止・中断を余儀なくされるため、臨床で高頻度に遭遇する重要な副作用の一つである。肺動脈性肺高血圧症治療は、近年飛躍的に進歩しており、早期に適切な薬物療法を行うと高率で長期生存が期待できる。一方で、肝機能障害などで有効な治療が遅れると、その後の生命予後にも影響することが分かっています。本研究では、肺動脈性肺高血圧症治療薬の一つであるボセンタンは、高率で肝機能障害を起こしますが、その原因となる遺伝子や肝機能障害発生メカニズムを調べる事で、将来の創薬や臨床で副作用を回避する方法を検討しています。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
本研究は、ボセンタンによる薬剤性肝機能障害と関係がある遺伝子が、実際に肝臓どのように働いており、生体防御においてどのような役割を担っているのかを検討しています。これれにより、実際にお薬を使用する前に、高感度に薬剤性肝機能障害をの予測することが可能となるかもしれません。この予測が可能となれば、薬剤性肝機能障害が起こりやすいと考えられる方には、最初から他の薬剤を選択するなどして、より早期に適切な治療が可能となります。さらに薬剤性肝機能障害の発生メカニズムの新たな一面を明らかにすることができれば、新たな肝機能障害の少ない創薬へ結びつくかもしれません。本研究では、これら2点を目指しています。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)