マクロファージの過剰炎症反応による炎症癌への治療応用
Project/Area Number |
20H01094
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3200:Oncology, Brain sciences and related fields
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
Takagane Kurara 秋田大学, 医学系研究科, 技術職員
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
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Keywords | 炎症性癌 / サイトカイン / TLR炎症経路 / SKAP2 / 炎症 / TLR4 |
Outline of Research at the Start |
強い炎症を背景とする癌(炎症癌)は、多くの癌種で悪性度の高い一群を形成する。同時に炎症は癌が転移しやすい場(転移促進ニッチ)を作り出す。腫瘍間質のマクロファージにおいて、SKAP2が炎症抑制性に働くことを観察してきた。マクロファージの炎症応答におけるSKAP2のシグナル経路を解明し、炎症癌および炎症による転移促進ニッチの形成を抑える治療分子としての応用を図る。
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Outline of Final Research Achievements |
SKAP2はsrc キナーゼによってリン酸化を受けるアダプタータンパク質である。大腸炎モデルでSKAP2 ノックアウトマウスにおいて強い炎症と腫瘍が見られたことから、SKAP2の炎症への関与が示唆された為、SKAP2が炎症を制御するメカニズムを明らかにすることを目的とした。最初にSKAP2 KOマウスに増加する炎症性サイトカインを明らかにした。さらに、SKAP2と結合する分子を免疫沈降法で調べた。そしてそれら相互作用する分子が細胞の染色において共局在するか確認した。SKAP2の負の炎症制御は、SHP1,2を介してTLR4シグナル経路を負に制御する事に依存していることが明らかになった。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
本研究課題は近年増加傾向の日本の指定難病では最も多い潰瘍性大腸癌などを含む炎症性大腸癌に着目している。下痢、血便を伴う大腸炎は難治性や重症な場合、大腸全摘出が必要になる。炎症を伴う癌は予後が悪いことが多いので、炎症を負に制御するSKAP2のメカニズムを調べることは重要である。現在、炎症性大腸癌に関わるSKAP2の報告はないが今回SKAP2の炎症性癌の新たなメカニズムが明らかにしたことで治療標的分子としてさらなる研究が期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)