Project/Area Number |
20H01185
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01020:Chinese philosophy, Indian philosophy and Buddhist philosophy-related
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
藤井 淳 駒澤大学, 仏教学部, 教授 (00610726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Rhodes Robert 大谷大学, 文学部, 名誉教授 (00247769)
庄司 史生 立正大学, 仏教学部, 准教授 (00632613)
石井 公成 駒澤大学, 付置研究所, 研究員 (10176133)
佐々木 大悟 龍谷大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (50748316)
伊久間 洋光 大正大学, 綜合仏教研究所, 研究員 (60869709)
Conway Michael 大谷大学, 文学部, 准教授 (70549526)
宮崎 展昌 鶴見大学, 仏教文化研究所, 准教授 (70773729)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥16,900,000 (Direct Cost: ¥13,000,000、Indirect Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2020: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
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Keywords | 法界 / 十地経 / 初期大乗経典 / 無量寿経 / 法華経 / 真理表現 / dharmadhatu / 大乗経典 / dharmadhatu(法界) / 大乗仏教 / 如来秘密経 |
Outline of Research at the Start |
「真理とは何か」―これは人間にとって普遍的な問いであり、それゆえ人文学に携わるものにとって正面から扱うべき問いである。本研究では仏教における「真理」を表す重要な用語、「法界(ダルマダートゥ)」についてその概念をサンスクリットおよび古い時代の漢文翻訳(古訳)を参照して検討する。その背景には近年、古訳の基礎研究が進展し、サンスクリットのデータ入力が進んだため、比較検討が従来よりも容易になったためである。文献に基づきながら、国際的に連携して研究を進め、仮説を検証していく。
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Outline of Annual Research Achievements |
繰越を行ったため、本欄には令和3(2021)年度の一部と令和4(2022)年度の一部の研究実績の概要を記述する。本科研は大きく二つの柱に分かれる。第一は研究遂行のために海外の研究者を招聘する国際交流を主要な目的とし、第二はdharmadhatuに関係する古訳を含む漢訳経典の対照表を作成することである。 【研究成果の公表】コロナ禍のため2年間延期になったIABS(国際仏教学会)が2022年8月に韓国・ソウル大学で開催された。日本から韓国への出入国へは検査が必要な状況で、渡航にあたってビザなどの準備も必要であったが、発表を予定していた研究代表者および研究分担者は、分担者1名がオンライン参加となった以外は、対面で参加した。研究代表者は海外の研究者とともにdharmadhatuについてのパネル発表した。また研究分担者はウィーン大学・ハイデルベルク大学・ミュンヘン大学で研究対象としている大乗経典の発表を行った。その他、他科研との合同研究会、研究分担者3名が合同で立正大学において大乗仏教についての発表を行った。 【オンライン研究会の開催】学会などの時期を除き、ほぼ1か月1度のペースで研究会をオンラインで開催した。そのうち2回を英語で開催した。オンライン研究会での交流が学会や渡航先での有益な研究情報交換につながった。 【対照表の作成】『十地経』にあわせて『無量寿経』『阿弥陀経』および『法華経』(一部)の対照表作成が一応の完成を見た。当初は『十地経』の対照表作成のみであったが、コロナ禍を踏まえ、オンラインによる作業依頼が可能であったために対照表の作成に注力した。 【研究史の調査】今まで見落とされていた過去の研究を確認する中で、隋唐時代の仏教者の「界」理解は現在においても有効であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際交流は日本の入出国が前半期は難しく、後半機の招聘計画をうまく立てらないところがあった。 一方でコロナ禍により、韓国・ソウル大学における国際学会が2年遅れたとはいえ、対面で開催され、発表予定者の多くが対面で発表を行った。オンラインで研究交流を行ってきた海外の研究者とも対面による情報交換を有意義な形で行え、その後の海外渡航先での有益な研究発表にもつながった。そのため、「おおむね順調に進展している」とした。 また昨年度から引き続き進めていた『十地経』『無量寿経』『阿弥陀経』および『法華経』(一部)の対照表作成を入力者の協力を得て、継続して進めることができ、おおむね公開できる形となった点も評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4(2022)年度に開催されたIABS(国際仏教学会)を踏まえ、海外の研究者と行った研究成果成果をまとめて、英文論文集を刊行することを目指している。現在編集作業を行っており、その過程で研究情報の再確認を行っていく。 完成している大乗経典の対照表について広く周知するためにワークショップを対面・オンライン併用で開催する予定である。 また研究の最終確認として、オンライン・対面を併用した研究会を開催し、可能であればアジアを中心とする海外からも研究者を招聘する予定である。
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