Project/Area Number |
20H01333
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03040:History of Europe and America-related
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
伊東 剛史 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (10611080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 周 南山大学, 外国語学部, 准教授 (00803868)
篠原 琢 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (20251564)
小野寺 拓也 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (20708193)
森田 直子 立正大学, 文学部, 准教授 (30452064)
赤松 淳子 文京学院大学, 外国語学部, 准教授 (60723004)
芹生 尚子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (70783702)
巽 由樹子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (90643255)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2020: ¥7,150,000 (Direct Cost: ¥5,500,000、Indirect Cost: ¥1,650,000)
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Keywords | 共感 / 感情史 / 感情の歴史学 / ヨーロッパ |
Outline of Research at the Start |
本研究は、18~20世紀ヨーロッパを対象とし、共感を主題とする感情史を探究するものである。共感を自他の感情の互換性を想像し、特定の感情を共有する行為として再定義したうえで、「共感すること」がいかなる社会的実態を伴い、それが歴史上どのように展開してきたのかを明らかにする。社会的統合と分断の問題が先鋭化した今日的状況の理解に資することが、本研究の最終的な目標である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、18~20世紀ヨーロッパを対象とし、共感を主題とする感情史を探究するものである。共感を自他の感情の互換性を想像し、特定の感情を共有する行為として再定義したうえで、「共感すること」がいかなる社会的実態を伴い、それが歴史上どのように展開してきたのかを明らかにする。社会的統合と分断の問題が先鋭化した今日的状況の理解に資することが、本研究の最終的な目標である。当初の計画では、初年度に実施できなかった現地での史料調査を重点的に行う予定だったが、昨年度に引き続きコロナ禍のために海外渡航が難しく、方針を転換した。そして、先行研究に関する理解を深め、また、感情史の成果を広く発信して、他分野の研究者とも共有するために、オンライン・ワークショップを開催することにした。こうして、2021年6月11日に、「感情史ワークショップ:ローゼンワイン著『怒りの人類史』を読む」を開催した。同書は、感情史を牽引する著者の最新の成果である。その特徴は、もともと中世ヨーロッパ史の専門家である著者が、仏教思想における怒りの捉え方を議論に取り入れた点である。その怒りは正しい怒りなのかを問う西洋世界と、怒りを捨てるべきと諭す仏教世界が対置されている。それは、感情史の西洋中心主義的側面を乗り越えようとする試みでもある。そこで、ワークショップでは、これらの問題を考えるため、心理学者の大平英樹先生(名古屋大学)と、インド哲学研究者の岩崎陽一先生を招聘し、『怒りの人類史』について参加者によって活発な議論を交わした。それにより、本研究のメンバーも大きな刺激を受け、感情史の方法をそれぞれの事例研究に活用する糸口を得ることができた。その成果は、個々の論文、口頭報告に結実した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍が続くなかで、方針を転換し、オンライン研究会やよりオープンなワークショップを開催することにより、感情史について発信をし、また、学部の研究者からの刺激を受けて、それぞれのメンバーが自信の研究を推進することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
世界情勢により、以前として現地での文献調査が難しいメンバーもいるが、それが可能なメンバーは、今後、遅れていた現地調査を行い、その分析をふまえて、研究成果の整理、統合を進めていく。
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