モンゴル遊牧民の食習慣の変化が腸内フローラへ及ぼす影響
Project/Area Number |
20H01391
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04010:Geography-related
|
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
森永 由紀 明治大学, 商学部, 専任教授 (20200438)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 孝宏 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 教授 (00315392)
中山 二郎 九州大学, 農学研究院, 教授 (40217930)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥17,810,000 (Direct Cost: ¥13,700,000、Indirect Cost: ¥4,110,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2021: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2020: ¥7,150,000 (Direct Cost: ¥5,500,000、Indirect Cost: ¥1,650,000)
|
Keywords | 伝統的発酵食品 / モンゴル遊牧民 / 腸内細菌 / 発酵馬乳(クミス・アイラグ) / 腸内フローラ / 発酵馬乳(クミス) / 現代食侵襲 / 家畜福祉 / 発酵食品 / 遊牧民 / 馬乳酒(クミス) / 伝統知 / アイラグ(発酵)馬乳 |
Outline of Research at the Start |
モンゴル国の草原部は、畜産品に依存する伝統的食習慣が現存する稀に見る地域であるが、市場経済体制移行後は人口の半分以上が西洋化した首都に暮らす。本研究では、食習慣の変化が健康指標の1つである腸内フローラに及ぼす影響を明らかにする。 課題1: 畜産品の摂取割合と腸内フローラを、都市住民(畜産品摂取量少・中グループ)と草原の遊牧民(多グループ)で比較する。 課題2: 伝統食で効能の知られるアイラグ(発酵馬乳)が多飲される名産地にて、摂取量による腸内フローラの違いを明らかにする。 課題3: 近年の製法の変化によるアイラグの微生物の菌叢の変化を、次世代シーケンサーによるメタ16S rRNA解析で解明する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度はアイラグの分析を更に進めた。発酵は、乳酸発酵はプラスチック容器(以下P)でより活発で乳酸濃度は常時高い傾向にあり、pHはより低く保たれていた。アルコール発酵はほぼ同等で、若干革袋のフフル(以下H)が高い傾向が見られた。細菌叢はPにて多様性が有意に高く維持され、細菌組成はPで製造されたものがほぼラクトバチルス属で構成されているのに対し、Hで製造されたものは、ラクトバチルス属以外に、プロテオバクテリア門、放線菌門、及びファーミキューテス門に属する細菌の存在が見られた。ラクトバチルス属は両容器のアイラグともにLactobacillus helveticusが最優先種で90%以上を占めた。Hのみに存在が確認された他の乳酸菌種や環境細菌は、馬乳を追加した後に多く出現するためH表面にこれらの細菌種が多く付着している可能性がある。またHでは、温度の日変化が大きく乳酸発酵のレベルが低く保たれているため幅広い細菌の増殖ができる可能性もある。総じてHでは乳酸発酵が低く抑えられる傾向にあり、またH表面が多様な菌の生息地となっており、多様性豊富なアイラグが生産されるのに対し、Pでは発酵槽内の温度も安定しており、一種の乳酸菌L. helveticusが優占して乳酸発酵しながら増殖していた。 その他、以下を実施した。①遊牧民に委託した自動気象観測器の風向風速計が損壊したため交換②遊牧民へのアイラグ製法のヒヤリングを9月にモゴド郡以外の2か所で実施し、製法の近年の変化を記録③アイラグ非製造地域でのヒヤリングによるとパンデミック中でもアイラグ製造が盛んにならなかったが、ナーダムの再開に伴い儀礼用のアイラグについては従前どおり確保されていることが確認された④アイラグの成分の性質を夏と秋で比較するために10月に集めた31サンプルを分析し、乳酸濃度は夏が高く、アルコール濃度は秋に高いことがわかった。
|
Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(4 results)
Research Products
(21 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] 野生の教養2022
Author(s)
森永由紀、野に生きるための教養、218-237頁
Total Pages
367
Publisher
法政大学出版
ISBN
9784588130335
Related Report
-
-
-
-