Scholars in constitutional transitions
Project/Area Number |
20H01418
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 05020:Public law-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 健治 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (40176160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 慎司 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (00468597)
宍戸 常寿 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (20292815)
岡野 誠樹 立教大学, 法学部, 准教授 (50756608)
西村 裕一 北海道大学, 法学研究科, 教授 (60376390)
山羽 祥貴 東京都立大学, 法学政治学研究科, 准教授 (80844787)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥13,780,000 (Direct Cost: ¥10,600,000、Indirect Cost: ¥3,180,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2020: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
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Keywords | 憲法 / 憲法学 / 体制変革期 / 歴史研究 / 理論研究 / 戦後憲法制定過程 / 戦後第一期改憲論 / 憲法問題調査委員会 / 憲法調査会 / 琉球政府 / 黒田覚 / 入江俊郎 / 宮澤俊義 / 内大臣府 / 佐々木惣一 / 宮沢俊義 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,およそ,五・一五事件が生じた1930年代初めから,内閣に憲法調査会が設置された1950年代半ばまでを対象とし、そうした体制変革期における憲法および憲法学を考究する。その際、当該時代における日本の憲法学を連続するものとして捉えること,それらを歴史的・理論的に考究するだけでなく、そうした歴史研究と理論研究の有機的結合を試みること、の2点に注力する。それらの歴史的解明は,個々の論者の理論枠組みを踏まえてはじめて果たすことができる一方(「理論」を踏まえた「歴史」研究),個々の理論や解釈論も,当時の政治的文脈に置いてこそ、その真価を問うことができるからである(「歴史」を踏まえた「理論」研究)。
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Outline of Annual Research Achievements |
プロジェクトの初年度から引き続き、今年度もコロナ禍に巻き込まれ、世代や得意分野の異なる研究者が手の内を見せ合う研究合宿を通じての研鑽や、日本全国や外国に散在する一次資料へのアクセスが不可能になった。このことは、それらを必要不可欠なものと考える本研究の趣旨からいって、絶望的に厳しい状況である。 にもかかわらず、研究分担者・研究協力者がそれぞれの研究拠点で、アクセス可能なアーカイブや研究資料について地道な研究活動を続ける一方、態勢を立て直してオンライン研究会を精力的に行い、研究活動を継続できたのは幸いであった。 とりわけ、昭和戦前・戦中期に京都帝国大学の看板憲法学者として活躍し、戦後は東京都立大学を拠点に内閣憲法調査会専門委員として憲法改正に向けての研究活動や資料作成に尽力 した黒田覚については、本研究が初めて発掘に成功した旧蔵書やノート類と、かつて本人が生前神奈川大学に寄贈したノートや原稿類に関する研究が大幅に進展し、黒田の理論形成と政治関与の実相が明瞭な像を結んできた。 戦前の近衛新体制における「政治革新」と、戦後の内閣憲法調査会における第一期改憲論とをつなぐ準線が、かなり明瞭に浮かび上がったといえよう。 加えて、内務省地方局で地方自治の比較法的研究に従事した学究派でその後法制官僚に転じ、天皇機関説事件に巻き込まれながらも戦前・戦中・戦後を通じて活躍し、彼が開発した言文一致体の法律日本語が日本国憲法の文体となった入江俊郎法制局長官の研究が進展し、その後衆議院法制局長を経て最高裁入りし、日本公法学会で統治行為論を論ずる一方、砂川事件判決や苫米地事件判決の形成に影響を与えてゆく過程が、入江文書の発掘を通じて明らかになっている。そのほか、宮澤俊義研究、佐藤功研究、田中二郎研究、占領期沖縄研究、警察概念研究、財政制度研究など、多くの分野で研究が進展し、興味深い展開になっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
今期もまた、コロナ禍の継続でオンライン研究会のみになってしまったが、以下のように研究会活動が軌道に乗った。毎回が力作の報告の連続で、大いに成果を上げた。今後の研究発表計画について、編集会議も行った。 第3回理論研究会(2021年5月23日(日)オンライン)原田一明「八月革命説の周辺――国体・国家法人説・相対主義」第3回歴史研究会(2021年5月23日(日)オンライン)矢島基美「二つの憲法制定と皇室典範」 第4回理論研究会(2021年8月1日(日)オンライン)守田大悟「入江俊郎『統治行為』論文の意義――行政協定の国会承認と政治問題の法理について」第4回歴史研究会(2021年8月1日(日)オンライン)西村裕一「戦前日本憲法学説史に関するいくつかの断章」 第5回理論研究会(2021年10月3日(日)オンライン)守田大悟「入江俊郎『統治行為』論文の意義2――形式的審査権」について」第5回理論研究会(2021年10月3日(日)オンライン)岡野誠樹「米国統治下沖縄の司法――『戦後憲法』学との接点を探って――(中間報告)」 第6回理論研究会(2021年12月5日(日)オンライン)山羽祥貴「永遠の Polizei (1)――国家作用における抗争概念としての」第6回歴史研究会(2021 年 12 月 5 日(日)オンライン)宍戸常寿「憲法の財政条項についてのノート――小嶋和司『日本財政制度の比較法史的研究』第 2 部第 4 章をてがかりに」 第7回合同研究会(2022年2月20日(日)オンライン)「編集会議」
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Strategy for Future Research Activity |
当面は、各人の研究拠点で利用可能なアーカイブを中心に基礎研究を進めるとともに、オンライン研究会を通じた情報共有と意見交換を活性化させて、コロナ明けに備えたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)
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[Journal Article] 天皇制2020
Author(s)
西村裕一
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Journal Title
山本龍彦=横大道聡編『憲法学の現在地――判例・学説から探究する現代的論点』日本評論社
Volume: -
Pages: 46-61
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