Project/Area Number |
20H01461
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 06020:International relations-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
遠藤 乾 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (00281775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川嶋 周一 明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (00409492)
妹尾 哲志 専修大学, 法学部, 教授 (50580776)
鈴木 一人 東京大学, 大学院公共政策学連携研究部・教育部, 教授 (60334025)
板橋 拓己 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (80507153)
上原 良子 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 教授 (90310549)
細谷 雄一 慶應義塾大学, 法学部(三田), 教授 (90322784)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
Fiscal Year 2020: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
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Keywords | ヨーロッパ / 統合史 / EU / 危機 / 統合 / 地域 / 安全保障 / ウクライナ戦争 / NATO / 地域秩序 / 経済統合 / ヨーロッパ統合 / EU |
Outline of Research at the Start |
このプロジェクトは、現在、大きな動乱と変容のなかにある欧州連合(EU)を対象とする。EU統合を歴史的な観点から跡づけるために、体系的な資料整備と総合的な分析を進め、広く地域・国際秩序への含意を汲み取る。徹底して一次史料に根拠を求め、実証的な歴史研究に従事することで、2010年代における危機のヨーロッパ統合を等身大で見つめ直し、もっぱら危機の視点から語る視座を乗り越えた統合史を再構築するところに特徴がある。成果としては、すでに刊行した原典史料・解説集を、危機の2010年代にまで拡張し、それとともに通史を抜本的に書き直し、視座の提起と史料の分析を盛り込んだ論文集を刊行することを予定している。
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Outline of Annual Research Achievements |
この研究プロジェクト「EU危機の史的起源―ヨーロッパ統合史の再定位」は、現在、大きな動乱と変容のなかにある欧州連合(EU)を対象とし、その統合を歴史的な観点から跡づけるために、体系的な資料整備と総合的な分析を進め、広く地域・国際秩序への含意を汲み取ることを目的としている。その際、徹底して一次史料に根拠を求め、実証的な歴史研究に従事することで、2010年代における危機のヨーロッパ統合を等身大で見つめ直し、もっぱら危機の視点から語る視座を乗り越えた統合史を再構築することを企図していた。 ただし研究期間中、米中対立、コロナ危機、ウクライナ危機といった大きな変動が相次いで生起し、EU自体も大いに影響を受けたことから、全体計画の再検討を余儀なくされた。それでも、これまでの研究蓄積の応用が利くところもあり、成果としては、類似のプロジェクトと連携し、フランスの統合史の大家に若くしてなった Laurent Warlouzet 教授を東京に招聘して国際シンポジウムを開催し、研究レビューを受けるなど、顕著なものがあった。また、すでに刊行したヨーロッパ統合史に関する原典史料・解説集を、危機の2010年代にまで拡張し、それとともに通史を抜本的に書き直す一歩手前まで来た。今後は残りの期間でその成果発表につとめる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究期間中、米中対立、コロナ危機、ウクライナ危機といった第一級の変動が生起し、EU自体も大いに影響を受けたことから、全体計画の再検討を余儀なくされたところは否めない。それにより、冷戦後の欧州秩序のあり方に対する深刻な見直しが起きたためだ。 それでも、これまでの欧州統合史研究の蓄積から現状・歴史への視角の形成に応用がきいたところもある、とりわけEUとNATO、経済統合と安全保障の相互関係に敏感であったことから、その見地から、ウクライナ戦争などの大事件後における汎欧州秩序への見通しをもつこともできた。 また、統合史に携わる類似のプロジェクトと連携し、フランスの統合史の一線級研究者 Laurent Warlouzet 教授を招へいするなどして国際シンポジウムを開催し、彼による研究レヴュー設けることができた。 加えて、コロナ危機が明けたのを受け、欧州現地に資料収集にでかけた。 そうした仕事の延長上に、成果として、すでに刊行した原典史料・解説集を、危機の2010年代にまで拡張し、それとともに通史を抜本的に書き直す一歩手前まで来た。 これらの進展により、おおむね順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
ウクライナ危機は、冷戦後の汎欧州秩序のあり方を問い直すきっかけとなった。それは、EU=NATO体制の東側への拡大がもたらす積極・消極両面と深くかかわっていた。その観点を付け加えつつ、冷戦後、とりわけ2010年代のヨーロッパ統合史を書き換える。 今後の方策としては、すでに刊行したヨーロッパ統合史の原典史料・解説集を、危機の2010年代にまで拡張し、それとともに通史を抜本的に書き直す作業がもともとの企画であり、それを今後は最後まで進め、それを公刊することに尽きるのだが、その際に上記の視角を意識しながら進めるということである。 刊行にむけた研究会を6月初頭に組織し、夏までに原稿を仕上げ、本年度中には交換するという作業計画を立てている。
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