Project/Area Number |
20H01641
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09020:Sociology of education-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
ヤマモト ベバリーアン 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (10432436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 映理 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (20511322)
友川 幸 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (30551733)
小笠原 理恵 大阪大学, 人間科学研究科, 助教 (70814375)
MAWER Kim 大阪大学, グローバルイニシアティブ機構, 特任研究員 (80795633)
大谷 順子 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (90403930)
小林 潤 琉球大学, 医学部, 教授 (70225514)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥16,510,000 (Direct Cost: ¥12,700,000、Indirect Cost: ¥3,810,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
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Keywords | 包括的性教育 / 人権とジェンダー平等 / SDGs / 比較研究 / ヘルスプロモーション / 性教育 / 包括性教育 / ジェンダー / 指導要領 / 教員養成 / 政策 |
Outline of Research at the Start |
性教育を「ジェンダー平等」と「人権」の観点から、健康的な生活を実現するためのポジティブ・アプローチで捉える包括的性教育(Comprehensive Sexuality Education、以下CSE)の普及は、国連持続可能な開発目標SDGsに直結する世界規模で取組むべき優先課題である。 本研究は日本・中国・フィリピン・ラオス・ネパール・フランス・イギリスの7地域を対象に、1)公的文書における性教育の枠組みを明らかにし、2)CSE実践の第一段階である人材育成の実態調査を行い、3)政策と実践の整合性あるいは齟齬を探りつつ、最終的に4)CSEを阻害・促進する要因を比較検討することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルス感染症の制限が緩和されたことで、国内および海外(インドンネシア、ネパール、ラオス)でのフィールド調査を実施することができた。海外のフィールド調査では、政策レベルで性教育にかかわるステークホルダー(国および地方レベル、教員養成レベル、教員レベル)にインタビュー調査を行った。インタビュー調査に加え、性教育を行っている実際の授業を視察するとともに、性教育に関する各種教材を収集した。またネパールでは、対象とする生徒および教員に向けて質問紙調査を行った。日本においても、教員養成に携わる教員および教員養成コースに在籍している学生に向けて、質問紙調査を行った。 フィリピン、英国、中国に関しては、包括的性教育とそれに関連する領域の政策についての文書分析を完了した。これらの国に関しても、今後、フィールド調査を進める予定である。 インドネシア、フィリピンから研究協力者を招へいするとともに、国内の研究分担者を招集して、包括的性教育に関する国際ワークショップを2日間にわたって大阪大学で開催した。ワークショップでは、各国におけるフィールド調査および文書分析の結果を共有したうえで、比較研究のキーポイントについて議論を交わした。また学術論文3編分の内容を草稿するとともに、出版ポリシーについても話し合った。 これまでの研究成果について、複数の国内学会および国際学会で発表するとともに、その一部については論文発表も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力機関における新型コロナウィルス感染症拡大防止の観点に基づく方針等により、今年度に予定していた中国、イギリス、フィリピンでのフィールド調査が実施できず、研究協力者と調整した結果、早くても令和5年9月までフィールド調査を延期する必要が生じた。ただこれらの国に関しても、包括的性教育とそれに関連する領域の政策についての文書分析は進んでいる。特にフィリピンに関しては、国際ワークショップの際に研究協力者を日本に招へいし、密な情報交換ができている。
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Strategy for Future Research Activity |
イギリス、中国、フィリピンにおけるフィールド調査を実施し、包括的性教育の7カ国比較分析を開始する。特に包括的性教育の教員養成に関するデータについて、比較分析の過程で必要が生じた場合には、ネパール、ラオス、インドネシア、日本も含め、補足的フィールド調査を行ったり、各国の研究協力者を通して質問紙調査を実施したりするなどして、さらなる情報収集に努める。 国際ワークショップでの議論を踏まえ、各国の政策比較や教員養成に関する領域について、少なくとも3編の学術論文を関連する国際ジャーナルに投稿する予定である。 秋には、東京大学で開催されるグローバルヘルス合同大会2023において、海外研究協力者数名を招へいして、「アジアの包括的性教育~政策的枠組みと学校保健~」(Comprehensive Sexuality Education (CSE) in Asia: National Policy and School Health)と題した国際シンポジウムを企画・開催する予定である。 その他にも、本研究で得られた結果を積極的に国際学会等で発表し、すべての活動と研究結果を総括して最終レポートを完成させる。
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