強混合場の活用による核生成現象解析に立脚したナノ粒子合成の計算科学的学理の構築
Project/Area Number |
20H02504
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 27010:Transport phenomena and unit operations-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮原 稔 京都大学, 工学研究科, 教授 (60200200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 哲 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80402957)
平出 翔太郎 京都大学, 工学研究科, 助教 (60853207)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥17,810,000 (Direct Cost: ¥13,700,000、Indirect Cost: ¥4,110,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2020: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | 核生成 / ナノ粒子 / 速度論 / MDシミュレーション / 自由エネルギー / 分子シミュレーション / 確率論 / Metal-organic framework / マイクロリアクタ |
Outline of Research at the Start |
ナノ粒子製造の鍵因子はその核生成過程にある。取り得る戦略は,強大な過飽和度を混合系にもたらし,瞬時かつ多数の核を発生させる方策であるが,そこには工学的な暗闇が存在する――本研究では,ナノサイズ粒子の生産プロセス設計に向けて,長年に渡ってブラック ボックスとなっている固体析出の始点である核生成現象の本質を解析し,計算科学的手法を 駆使することで,生成する粒子サイズと分布の予測モデルの確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
ナノ粒子製造の鍵因子はその核生成過程にある。取り得る戦略は,強大な過飽和度を混合系にもたらし,瞬時かつ多数の核を発生させる方策であるが,そこには工学的な暗闇が存在する。本研究では,ナノサイズ粒子の生産プロセス設計に向けて,長年に渡ってブラックボックスとなっている固体析出の始点である核生成現象の本質を解析し,分子シミュレーションと実験的検討を組み合わせることで,生成する粒子サイズと分布の予測モデルの確立を目指して検討を行った。まず,分子シミュレーション検討では,溶質と溶媒の2種類のLJ原子から構成されるシミュレーション系を対象に,相互作用パラメータと原子サイズが核生成過程における自由エネルギー変化に与える影響を検討した。その結果,溶液状態から,結晶核の析出へと至る経路にはエネルギー障壁が存在し,それを避けて,より選択されやすい状態が取られることで,経路が決定されることを明らかにした。さらに,自由エネルギープロファイルは,相互作用,原子サイズによって多様に変化するが,いずれにおいても,経路は自由エネルギープロファイルから予測可能であることを見出した。また,2種類の溶質と溶媒からなる3成分系の分子シミュレーションモデルの構築に取り組んだ。 実験的検討においては,3成分系と対応するようなMetal-Organic Framework (MOF)の1種であるZeolitic Imidazolate Framework-8 (ZIF-8)の合成に取り組んだ。その結果,変動係数(CV値)が6%程度の極めてサイズ分布が狭い粒子の合成に成功した。さらに,濃度を変化させることで粒子サイズがサブミクロンの領域で制御可能であることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
分子シミュレーション検討,実験的検討ともに,計画した内容が実施できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
分子シミュレーション検討では,特に2段階の核生成,すなわち,液滴がまず生成しそれが結晶化するという過程を対象に,液滴の生成と結晶化をそれぞれ支配する物理的因子の解明とモデル化を試みる。具体的には,溶媒分子と溶質分子のサイズを変化させ,分子シミュレーションを行うことで,発生する経路と条件との相関を明らかにする。その上で,液滴の生成は,液ー液相分離であるという着眼から,モデル化を試み,シミュレーション結果との比較を通じて,現象の記述,予測を目指す。一方で,実験的検討では,初年度に実施した核生成検出実験のデータ解析をさらに深化させ,ばらつきの小さい安定したパラメータ決定を行える解析手法を確立する。その上で,核生成速度パラメータを導出し,それをポピュレーションバランスの式に取り込むことで,最終的に得られる粒子サイズ分布の予測手法の確立へとつなげる。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)