Fabrication of chiroptically-functionalized polymer film with 3D-nanofibrilar network formation via 2D-1D development of self-assembling system
Project/Area Number |
20H02571
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 28030:Nanomaterials-related
|
Research Institution | Kumamoto University (2021-2022) Okinawa National College of Technology (2020) |
Principal Investigator |
伊原 博隆 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 特任教授 (10151648)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永岡 昭二 熊本県産業技術センター(ものづくり室、材料・地域資源室、食品加工室), その他部局等, 研究主幹 (10227994)
高藤 誠 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (50332086)
沖田 紀子 沖縄工業高等専門学校, 生物資源工学科, 准教授 (80916213)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥17,810,000 (Direct Cost: ¥13,700,000、Indirect Cost: ¥4,110,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2020: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
|
Keywords | 2次キラリティ / 自己組織化 / 超分子ゲル / 円偏光発光 / 光学フィルム / 二次キラリティ / グルタミド |
Outline of Research at the Start |
本研究は、LEDや太陽電池、ディスプレイ、光学レンズ等、様々な分野で普遍的に必要とされる透明材料の開発を目的とし、無機ガラスに替わる、軽く柔軟かつ高次機能が付与された新しい有機材料の開発が目指す。この普遍的な課題に応える新戦略として、ポリマー中で発光素子がキラルに配列して一次元的にナノ成長する現象を利用し、次世代光源の一つとして期待されている円偏光発光を産み出すオール有機透明ポリマー材の開発を主眼に置く。具体的には、ポリマー中での光機能素子の1D成長および3Dナノ網状構造化の促進、発光色素の高次キラリティ生成による円偏光発光の強度増幅および波長変換等を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も昨年度に引き続き、円偏光ルミネッセンス(CPL)を生成しうる分子ゲル化剤の開発を行い、キラル配向による増幅キラリティのバリエーション強化を目指した。具体的には、長鎖アルキル鎖をアミド結合により導入したグルタミン酸誘導体(グルタミド)に加えて、リシンやオルニチン等をベース骨格としたアミノ酸誘導型の分子ゲル化剤を合成に着手した。作製された分子材料が、溶液中で分子配向性の1Dナノ会合体を形成しうることは、示差走査熱量分析による脂質会合体特有の相転移現象の検出、透過型電子顕微鏡および共焦点レーザー顕微鏡による集合形態観察よって確認した。会合体形成に基づく超分子的な光学特性については、蛍光分析、円二色分散計、CPL測定により評価した。ビオロゲンを官能基として導入したグルタミドでは、会合形態やキラリティの符号、強度、蛍光スペクトルにおける発光強度やストークスシフト度、さらには誘起CPL特性を検出し、酸化還元反応によるスイッチング機能を調査した。ターピリジル基を官能基として導入したグルタミドでは、遷移金属やランタニド等との錯形成を介して、金属イオンの種類を識別して会合特性やキラル特性が大きく変化することを確認した。リシンをアミノ酸ベースとするトリアミド系分子ゲルでは、グルタミド系より高いゲル化能を示すことが確認されたので、非キラルな蛍光性色素と組合せることによって、誘起キラリティおよび誘起CPLが発現することを確認した。以上に加え、本年度は新たに合成した分子ゲル化剤をポリマー溶液中でブレンドし、キャスト法によって製膜した。得られた透明フィルム中に1Dナノ会合体が形成されていることを、官能基の蛍光特性あるいは蛍光性色素をドープして、共焦点レーザー顕微鏡観察によより確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定を越えて、分子ゲルのバリエーションを強化し、それぞれに特有の特性が観察されたが、コロナ禍では予定していたCNRS研究所(フランス)および全国共同研究利用センター(広島)での円偏光ルミネッセンスの評価やキラル構造解析に関する研究が滞った。一方で、新しい分子ゲルのバリエーションが強化されたことにより、光学特性のスイッチング機能が拡大したので、概ね順調に進展していると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍により国内外の渡航制限によって、当初目的としていたCNRS研究所(仏)や国内共同研究施設(広島)での精密なキラル構造の評価や円偏光発光度の測定ができなかったが、コロナ政策が大きく緩和されたので、滞っていたこれらの測定・評価を加速させたい。また、1D配向集積の要となる分子ゲル化剤のバリエーション拡大とこれによる光学特性のスイッチング機能が強化できたので、今後はこれらの機能を活かした光学的応用研究を、国内連携を拡大して最終成果に結びつけたい。
|
Report
(2 results)
Research Products
(25 results)