レーザー誘起バブルを用いた特殊加工基盤の構築および脳回路の機能解析
Project/Area Number |
20H02646
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 30020:Optical engineering and photon science-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
花田 修賢 弘前大学, 理工学研究科, 教授 (20435671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 勝也 弘前大学, 医学研究科, 特任教授 (40241666)
山岸 里枝 (田邉里枝) 福岡工業大学, 工学部, 教授 (70432101)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Keywords | レーザー誘起バブル / レーザー特殊加工 / ナノ秒レーザー / PDMS / バイオチップ / ポンプ・プローブ撮影 / 金属粒子 / 蛍光焼結体 / 神経細胞 |
Outline of Research at the Start |
申請者は昨年度、汎用レーザーを液中に集光照射することで得られるレーザー誘起バブルを用いたシリコーンゴム(PDMS)の表面微細加工技術を独自開発し、microFLIBと命名した。本手法は、従来レーザー加工では困難であったPDMSの高速高品質加工を実現する一方、加工メカニズムについては不透明な部分が多く存在していた。 よって、本研究では、microFLIBの加工メカニズムを解明し、microFLIBを応用した特殊加工技術開発を新規開発することで、microFLIBの加工基盤を形成する。更に、開発を行った加工技術を用いることで、脳回路解析を可能にするバイオチップ開発を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度に引き続き、開発を行ったmicroFLIB(microFabrication using Laser-Induced Bubble)による硬化前の液状PDMSに形成したレーザー誘起バブル同士の連結観察を行った。その際に、ポンプ・プローブ撮影法を用いた実験装置の改良により、計測時間分解能の向上を図った。また、レーザー照射パワーやPDMSの粘度などの実験パラメーターを変化させ、バブル連結観察を行っている。その結果、microFLIBの際のレーザー誘起バブル連結では、実験パラメーターを変化させることにより、バブル連結の挙動や形状が顕著に変化することを確認している。これらの結果は、最終的なPDMS加工形状に反映されることから、将来的には、microFLIBにより高品質加工が可能なレーザー照射条件などの最適パラメーターを検討していく。 また、研究分担者が有する高速撮影観察技術を用いたmicroFLIB中に起きる蛍光焼結体のアブレーションにより飛散した蛍光微粒子の挙動解析については、大まかな実験装置のセットアップは完了しており、現状では、生成したレーザー誘起バブル全体への励起光の当て方などについて工夫し、より鮮明な蛍光微粒子の観察を試みている。 更に、加工メカニズム解明実験結果から得られたデータをもとに、microFLIBを応用した3次元微細加工技術についても予備実験を行っている。現状では、microFLIBでは高アスペクト比を有するスルーホール作製やPDMS内部にレーザー誘起バブルを維持することが可能であることを確認している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
加工メカニズム解明実験では、ポンプ・プローブ撮影法の改善および実験パラメーターを変化させることで、幾つかの形状が異なるバブル連結が起きることが判明した。バブル同士が連結する様子は当初は、「連結するか、しないかのどちらか」と言う想定をしていたが、今回の実験結果により、左右非対称な形状のバブル連結が場合よっては起きることが判明した。その理由についは、今後考察を行っていく予定ではあるが、microFLIB加工の最適化を図る意味では非常に重要な結果が得られた。 また、予備実験として、硬化前の液状PDMS内部にレーザー誘起バブルを浮上することなく維持できることも確認している。この結果は、将来的にはレーザー誘起バブルを連結することで、3次元中空構造作製に繋がることから、今後、3次元中空構造作製を行っていく予定である。更に、液状PDMS内部に「レーザー誘起バブルが維持できる」そのメカニズムについても考察を行っていく。高アスペクトなスルーホール作製についても作製可能であろう実験結果が既に得られており、これらについても、その詳細を検討していく。
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Strategy for Future Research Activity |
加工メカニズム解明では、引き続き、ポンプ・プローブ撮影法を用いて、実験パラメーターを変化させた際にレーザー誘起バブル同士がどのように連結し、固化するか、その詳細を検討する。更に、研究分担者らによる蛍光焼結体を用いたmicroFLIBの高速撮影を行い、レーザー誘起バブルが形成された後、バブル周辺に形成されるであろうPDMS薄膜や蛍光微粒子の挙動を高速観察する。 microFLIBを用いた3次元微細加工技術については、これまでの予備実験により、PDMS内部に3次元中空構造が作製できる可能性を示している。よって、得られたデータをもとに、中空構造加工基礎特性の詳細について検討行う。具体的には、開発を行ったmicroFLIBにより、自由自在に3次元中空構造が作製できるかどうかの確認や中空構造内壁粗さの評価、加工分解能を検討する予定である。 また、本手法はレーザー加工では困難とされている高アスペクト比を有するスルーホール加工も可能であることが予備実験から判明している。よって、中空構造作製評価と同様に、スルーホール作製の評価についても検討を行っていく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)