Project/Area Number |
20H03249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44010:Cell biology-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
板倉 英祐 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (90754218)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥15,080,000 (Direct Cost: ¥11,600,000、Indirect Cost: ¥3,480,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | 細胞外シャペロン / 細胞外異常タンパク質 / タンパク質分解 / クラステリン / α2マクログロブリン / エンドサイトーシス / タンパク質品質管理 / シャペロン / 細胞外タンパク質 / 血液 / 変性タンパク質 / Clusterin |
Outline of Research at the Start |
動物の血液や体液内には高濃度のタンパク質が存在し、はたらいている。ストレスを受けたタンパク質は変性し、機能しなくなるだけでなく、生体内機能に悪影響を及ぼす。しかし細胞外の変性タンパク質を分解する経路はよくわかっていない。申請者は細胞外の変性したタンパク質を細胞外シャペロンが選択的に分解する経路を近年発見した。この経路は細胞外の変性タンパク質やアルツハイマー病関連因子であるアミロイドβなどを選択的に認識し、細胞内へエンドサイトーシスすることでリソソーム分解へ導くことが判明した。しかしその生理的重要性がわかっていない。
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Outline of Annual Research Achievements |
ほ乳類の血液などの体液はタンパク質が潤沢に循環している。しかしその品質管理機構はよくわかっていなかった。申請者は細胞外シャペロンが細胞外の変性タンパク質を選択的に捉え、細胞が取込み分解する経路があることを発見した。本課題ではこの分解経路の哺乳類における生理的重要性の解明を主に進めることで、細胞外タンパク質分解の生理的役割を解き明かし、細胞外タンパク質恒常性システムとして、世界に先駆けた新規分野の確立を進める。 本年度は、前年度より継続してきたα2マクログロブリンの細胞外タンパク質の分解機構について調べた結果、α2マクログロブリンも細胞外タンパク質の分解を導くことを発見した。その分解基質は、以前に同定したClusterinとは異なる基質選択性と持つことで、広範囲な異常タンパク質の分解に寄与すると考えられる。これらの結果をまとめScientific Reportsに論文発表した。 さらに同定した3種の新規細胞外シャペロンの解析を続けた。その結果、その一つCRED1と名付けた新規シャペロンは細胞外アミロイドーシスの原因の一つであるSAA1の分解に関与することが示唆された。その生理機能を追求するため、CRED1のKOマウスを作成して、2023年度に解析を行う。 また、細胞外タンパク質が分泌される前段階である小胞体内のタンパク質品質管理機構についても調べた結果、小胞体内腔の異常タンパク質は、小胞体膜タンパク質CCPG1を介したER-phagyによって分解されることを見出し、国際誌に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞外環境に存在するタンパク質をどのように分解するのか、そのメカニズムと生理機能に迫る本課題を推進し、クラステリンとα2マクログロブリンが細胞外の異常タンパク質を分解する新たな役割を明らかし、論文発表も行ってきた。さらに、新しい細胞外シャペロンも同定しており、これから、これらの生理機能をKOマウスなどを用いて迫る準備も整い、新たな成果がさらに見込まれる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの結果を統括すると、クラステリンとα2マクログロブリンと、さらに新しく同定して機能解析を続けている新規細胞外シャペロンを同定した。これらを用いて、さらなる分子機構と、マウスを用いた生理機能解明を進めている。 分子機構は、培養細胞を用いたin vitro実験をメインに、それぞれの基質指向性のみだけでなく、結合ドメインや、関連ファミリータンパク質の機能性を比較しながら、機能・ドメイン・分解活性の関係を絞り上げていく。また、さらにこれまで同定していた3種の新規細胞外シャペロンに追加して、さらに2種類同定しており、計5種類の新規細胞がシャペロンの機能比較を進めていき、特に疾患関連タンパク質の分解に関わるものから積極的に解析を進める。 生理機能は、新しい細胞外シャペロンCRED1のKOマウスを準備完了した。これからCRED1 KOマウスを用いて、アミロイドーシス関連疾患などの関連を中心に、CRED1と細胞外の異常タンパク質の関係を調べ、細胞外タンパク質品質管理経路の意義の解明を目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(20 results)