細胞膜損傷を引き金とする細胞老化の分子基盤と生体内における意義の解明
Project/Area Number |
20H03440
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48040:Medical biochemistry-related
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
河野 恵子 沖縄科学技術大学院大学, 膜生物学ユニット, 准教授 (30632723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 陽介 沖縄科学技術大学院大学, サイエンステクノロジーグループ, サイエンス・テクノロジーアソシエイト (00452532)
杉山 伸樹 沖縄科学技術大学院大学, 膜生物学ユニット, ポストドクトラルスカラー (70868687)
RAZALI Nurhanani・Binti 沖縄科学技術大学院大学, 膜生物学ユニット, ポストドクトラルスカラー (70902667)
枡鏡 優美子 沖縄科学技術大学院大学, 膜生物学ユニット, 研究員 (10839848)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | 細胞膜損傷 / 細胞老化 / 老化 |
Outline of Research at the Start |
この世界で最初の細胞は、遺伝情報を司る核酸とそれを包み込み環境変化から守る膜により成立した。従って細胞膜の傷を修復する仕組みは生命誕生からほどなくして獲得されたと考えられる。細胞創傷治癒の欠損は筋ジストロフィー症など様々な疾病に関与するが、その分子機構は不明な点が多く残されている上、細胞膜損傷を起点として細胞がどのように変化するかについてはほとんど知られていない。我々は出芽酵母、ヒト培養細胞、マウスを用いて、細胞膜損傷を起点とする細胞の変化と、その生体内における重要性を解明することを目指す。本研究の成果は将来的に新たながん治療法の確立や健康寿命延長につながる可能性がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
細胞膜の損傷を修復する細胞創傷治癒機構は筋ジストロフィー症など様々な疾病に関与するが、メカニズムや生体内における機能の理解は遅れている。申請者は出芽酵母を用いて細胞創傷治癒に関与する遺伝子を網羅的に同定した結果、プロテアソームによるタンパク質分解が修復反応の開始に必須であること、細胞膜損傷が細胞周期チェックポイントを活性化すること、さらに細胞老化を誘導することなどを全ての生物に先駆けて明らかにしてきたほか、細胞膜損傷チェックポイントや細胞老化誘導はヒト培養細胞まで進化的に保存されていることを示してきている。そこで本研究提案では、出芽酵母とヒト培養細胞を用いて細胞膜損傷を修復する機構とその後の老化誘導機構の鍵を握るしくみを明らかにするとともに、マウスを用いて細胞膜損傷を引き金とする細胞老化の意義を解明することを目指す。昨年度までに、ヒト正常線維芽細胞を用いて、細胞膜損傷による細胞老化の過程を経時的に解析し、mRNA、miRNA、タンパク質発現の時間変化を解明した。さらにそれを他のサブタイプの老化細胞と比較した結果、細胞膜損傷による細胞老化に特異的に発現するRNAとタンパク質が同定された。また全ての老化サブタイプに共通して発現するRNAとタンパク質についても同定された。そこで本年度は、これらのマーカーをin vitro(ヒト正常培養細胞)とin vivo(ヒト、マウス)で比較し、細胞膜損傷を起点とする細胞老化に極めてよく似した遺伝子発現を示す細胞が多く存在する臓器・組織を複数同定した。これらの結果は実際にヒトや動物の体内で細胞膜損傷を起点として老化細胞が誘導されている可能性を示す。本研究の成果はNature AgingやScience Advancesなどの雑誌に発表された。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(4 results)
Research Products
(31 results)