中枢神経系悪性リンパ腫の腫瘍内多様性と微小環境解析による病態発生の解明と治療開発
Project/Area Number |
20H03795
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
永根 基雄 杏林大学, 医学部, 教授 (60327468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立石 健祐 横浜市立大学, 生命医科学研究科, 准教授 (00512055)
市村 幸一 順天堂大学, 医学部, 特任教授 (40231146)
富山 新太 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 病院 脳神経外科, 講師 (40385810)
片岡 圭亮 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 分野長 (90631383)
佐々木 重嘉 杏林大学, 医学部, 助教 (20894504)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,810,000 (Direct Cost: ¥13,700,000、Indirect Cost: ¥4,110,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2020: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
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Keywords | 中枢神経系悪性リンパ腫 / シングルセル解析 / 腫瘍内多様性 / 微小環境解析 / 標準治療 / 予測因子 / 予後因子 |
Outline of Research at the Start |
依然致死性の中枢神経系原発悪性リンパ腫(PCNSL)は、包括的遺伝子解析により全身性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)と異なる特徴的遺伝子異常パターンを呈する。PCNSLとDLBCLの関連性やドライバー遺伝子異常については未だ結論は出ていない。本研究では、近年開発が進むシングルセル解析をPCNSLで初めて施行し、腫瘍内多様性と腫瘍微小環境内の非腫瘍細胞を考慮した全身性DLBCLとの比較検討を行うことで、新たな治療開発のシーズを探索する。また二次性CNSLにおける特徴的な遺伝子変異についても機能解析を行い、これらの遺伝子変異とDLBCLの中枢神経系浸潤との関連についても検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでに中枢神経系原発悪性リンパ腫(PCNSL)の包括的遺伝子解析を施行し、全身性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)と異なる特徴的な遺伝子異常パターンを報告した。しかし、PCNSLと全身性DLBCLの病態の類似性および相違性については未だに明らかではない点が多い。本研究では、PCNSLにおける腫瘍細胞および免疫微小環境の多様性を解明することを目指す。 2023年度も引き続きPCNSL臨床検体を用いて、100種類を超える表面マーカー解析、mRNAトランスクリプトーム解析、TCR/BCRレパトア解析を同一の単一細胞から取得可能な単一細胞マルチオミクス解析技術を用いたライブラリーを作成し、次世代シーケンサーによるデータ取得を行った。これらのデータ解析により、PCNSLではCD8陽性のエフェクター/メモリーT細胞と疲弊T細胞の増加を認めることが明らかになった。さらに、PCNSLではクローナルT細胞の増加が顕著であり、それら細胞の一部は、疲弊T細胞の主要な調節因子であるTOXの異常な活性化やストレス応答反応(HSPA1Aなど)の亢進などの特徴的な表現型を示した。これらはPCNSLに特徴的な免疫微小環境が存在することを示唆している。 また、均一の標準治療を行った患者群における治療奏効の違いを予測する腫瘍固有な遺伝子変異を含めた因子解析も計画している。生検標本を用いたリンパ腫関連遺伝子のパネル検査を作成し、腫瘍標本からの予備実験を実施した。治療後の経過を含む情報とパネル検査による変異の層別化により、奏効や生存期間等の治療アウトカムと関連する予測因子の抽出を現在継続して準備中であり、次年度以降に解析を予定している。本解析の総合結果から、治療選択に寄与する可能性が期待される。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(4 results)
Research Products
(1 results)