Project/Area Number |
20H03828
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
三上 幹男 東海大学, 医学部, 教授 (30190606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 仁惠 東海大学, 医学部, 准教授 (20365993)
町田 弘子 東海大学, 医学部, 講師 (40803507)
佐藤 健二 東海大学, 医学部, 講師 (50306825)
平澤 猛 東海大学, 医学部, 准教授 (70307289)
今西 規 東海大学, 医学部, 教授 (80270461)
林 優 東海大学, 医学部, 助教 (80631837)
信田 政子 東海大学, 医学部, 講師 (10338717)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | 卵巣癌 / 子宮内膜症 / 血清腫瘍マーカー / 糖ペプチド / 深層学習 / CSGSA / 機械学習 / OPLS-DA |
Outline of Research at the Start |
申請者らはCA125よりも有意に子宮内膜症性嚢胞(EM)と卵巣明細胞癌(CCC)を鑑別する血清糖ペプチドマーカーFS-C4BPをCSGSA解析により同定した。本研究ではまず第1に、FS-C4BP測定キットの開発、及び同キットを用いたEM経過観察におけるCCC早期発見の社会実装を目指す。第2に、単一腫瘍マーカーという概念から一歩前進し、CSGSA解析より得られる糖ペプチドピーク(1例より得られる再現性のある約2000ピーク)を2次元バーコード化(可視化)し人工知能(深層学習)を用いて卵巣癌の有無の診断を行う卵巣癌早期診断法(特願2019-108992)の社会実装を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
卵巣癌の存在の白黒を診断可能な腫瘍マーカーの同定はなされていない。本研究では、単一腫瘍マーカーという概念からさらに一歩前進し、液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)による網羅的血清糖ペプチドスペクトラ解析 (CSGSA:Comprehensive Serum Glycopeptide Spectra Analysis)の開発・臨床応用を目指す。CSGSAとは、血液より糖蛋白を抽出、糖ペプチドとしてLC/MSに投入し、そこより得た2次元データから再現性のある約2000ピークを抽出し、そのすべてのピークデータを患者間で比較して単一腫瘍マーカーの同定、あるいはすべてのピークデータを用いて病態の判別を行う診断システム(究極のCombination Assay)の構築を目指すものである。CSGSAデータと既存卵巣癌関連血清糖蛋白データをAIに投入し、卵巣癌罹患の有無を血液のみで判断する卵巣癌検知AI(①;カラー2次元バーコードを用いた深層学習、②;機械学習(LightGBM))を開発する。 卵巣癌の罹患率が10万人当たり20.7人(5000人に一人、0.02%)(がん情報サービス)で補正した卵巣癌検知AI①での、PPVは8.9%、卵巣癌検知AI②では、PPV12.7%、という結果が得られた。さらにCA72-4の値の追加、およびCA125とHE4とCSGSAデータでの判定の2段回判定にすることで卵巣癌検知AI②のPPVは16.9%まで上昇した。本結果に関しては論文執筆中である。 上記の卵巣癌検知AI①②を用いて臨床試験を開始する(UMIN000050039 R000057004卵巣癌早期発見のためのAI血液診断モデルの開発ー癌関連糖蛋白と網羅的血清糖ペプチドピークデータを用いてー https://youtu.be/HW7ZF9Vn38E https://youtu.be/k5SFJp1eBJA)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
WFA+-セルロプラスミン測定系を用いて測定を開始したが、反応温度再設定・リコンビナントWFAレクチン供給の問題が生じて現在測定がストップしている。しかしながら測定器キットが完成次第、測定が開始できるサンプル収集は済んでおり、また比較対象となる同じサンプルでのCA125,HE4,TFPI2などはすでに測定済である。WFA+-セルロプラスミンの測定値を得ることができればすぐに検討を開始できる状況である。 上記の卵巣癌検知AI①②を用いて臨床試験の体制はすでに確立直前であり、IC同意取得、採血、疫学情報取得、CSGSA解析、既存マーカー測定、AI解析などの流れも完成している。
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Strategy for Future Research Activity |
WFA+-セルロプラスミン測定系に関して、反応温度再設定の必要性・リコンビナントWFAレクチン供給などの問題点の改善を行い、測定開始を目指す。解決後測定系の確立ができ次第、多数例を用いた子宮内膜症性嚢胞と卵巣明細胞癌の鑑別に関しての有用性確認を行う。 上述したように卵巣癌検知AI①②を用いてすでに臨床試験を開始できる状況である(UMIN000050039 R000057004卵巣癌早期発見のためのAI血液診断モデルの開発ー癌関連糖蛋白と網羅的血清糖ペプチドピークデータを用いてー)。本臨床試験の目標は、前向きに検診受診者から3000検体、卵巣癌例から300検体、子宮内膜症性嚢胞例から150検体、合計3450検体の採取であり、さらに卵巣癌患者と検診受診者(健常人)との疫学情報の比較により差が認められる項目を、CSGSAデータに追加することでさらなるPPV,NPVの向上を目指す。また同意取得、患者疫学データ取得の医師の負担を軽減するべく研究説明動画、疫学情報のスマホでの回答アプリ、クラウドでのデータ管理システムを構築しており、血液検体取得の増進を目指す。本研究では、卵巣癌検知AI①②のPPVとNPVをいかに上げるかがポイントであり、将来的には経腟超音波診断を加えるなどして子宮がん検診時に組み込めるような形、あるいは卵巣癌発症リスクのある対象群(子宮内膜症患者、BRCA病的変異保有者(卵巣癌15%を占める)などの卵巣がん未発症発例に対象を絞り込んだうえで計画を立案していく。
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