防犯カメラ人物映像解析:歩行・走行・自転車運転人物の認証・認識技術開発
Project/Area Number |
20H04188
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60070:Information security-related
|
Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
村松 大吾 成蹊大学, 理工学部, 教授 (00386624)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥17,810,000 (Direct Cost: ¥13,700,000、Indirect Cost: ¥4,110,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2020: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | バイオメトリクス / 歩容認証 / 移動人物認証 / 自転車乗車人物 / 人物映像解析 / 人物認証 / 人物属性推定 / 生体認証 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題では、防犯カメラ人物映像解析手法の構築を目指す。防犯カメラ人物映像解析とは、防犯カメラに映っている人物の認証や属性・状態推定を行う研究である。防犯カメラ映像は、人々の日常を撮影した映像であるため、映像中の人物は様々な行動を、自由に行っており、これが対象課題を難しくする。例えば、歩いている人もいれば、走っている人、また自転車に乗車している人と様々である。本研究では、歩いている人物、走っている人物、自転車に乗車している人物を対象とする人物認識手法(人物認証、年齢や性別の推定、性格推定、状態推定)の実現を、モデルの構築、学習手法の提案及びデータセットの構築、を通して目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
歩行人物,走行人物,自転車乗車人物の認証手法構築に向けて,多視点歩行・走行・自転車乗車映像データセットの構築を進めた. 歩行データおよび走行データは,トレッドミル上を歩く/走る人物を5台のカメラ(前面,斜め前,側面,斜め後ろ,後方)から撮影することでデータを収集し,自転車乗車データは,ローラー台を設置し,それに固定された自転車にまたがりペダルをこぐ人物の映像を,歩行/走行データと同様5つの視点から撮影を行った.自転車のデータについては,異なる自転車2台を用意し,それぞれの自転車でデータを取得するとともに,こぐ速度を変更したデータ(快適なスピードと,急ぎを意識したスピード)でのデータを取得した.取得したデータは,セマンティックセグメンテーション手法を適用することで,シルエット化し,研究用データベースとして利用できるよう整備を行った. 認証アルゴリズム開発においては,要因抑制学習アルゴリズムの歩容認証への適用可能性を探った.要因抑制では,認証精度に影響を与える要因の影響を排除しつつ認証できるように学習することで,特定要因の影響を緩和させる手法である.歩容に対する年齢推定課題においては,観測角度を要因と考え,学習データに利用できる観測角度のデータに偏りがある場合に,大幅な精度改善を実現できた. また自転車乗車人物認証においては,自転車で移動する際のペダルをこぐ動作が周期運動であることに着目し,歩容認証で利用されている平均シルエット法を適用することで,自転車人物認証の可能性を探った.自転車の場合,こぐ速度により上半身の姿勢が大きく変わることがあるため,それらへの対応が課題となった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験に必要な環境の構築が完了し,コロナによる各種制限が解除されてきたため,被験者によるデータ収集が可能となった.そのため,密を避けつつデータ収集を行うことができるようになり,少しずつ,被験者実験によりデータの収集を進めることができた.
アルゴリズムについては,大規模な既存歩容データベースを用いて,歩容年齢推定課題に対し提案している要因抑制学習の有効性を確認した.学習データに大きな偏りのあるデータにおいて提案手法の有効性を確認することができた. ただ一方で,提案手法においては大幅な精度改善を実現できない例なども歩容認証課題において見つかった.それらに対しては,今後追加検討が必要である. 自転車乗車人物認証においても,速度の違いによる人物データの行動変化様子を収集することができ,また歩容認証で利用されている手法の自転車乗車人物認証へ適用する場合の限界も確認ができたため,今後アルゴリズム開発を進めていく方向性を確認することができた. さらに歩容認証を進めるにあたり,各種深層モデルの比較実験も実施することができ,全体としては,ほぼ順調に進展していると思われる.
|
Strategy for Future Research Activity |
データ収取においては,データ拡充に力を入れていきたい.拡充においては,被験者数を増やすことのみならず,同じ被験者における異なる日に,異なる状況(服装,体調等)におけるデータの拡充も進めていく.例えば,コートを着た人物,自転車においてヘルメット着用の有無,サドル高さの違い,自転車のギアの違い,など自転車の場合は歩行時と異なり様々な要因で姿勢や外見が異なる.さらに,現在は屋内でローラー台に固定した自転車を撮影をしているため,移動に伴う視点変化が起こらない.今後は,屋外で,実際に自転車で移動している人物のデータを収集し,研究に用いていく.
アルゴリズム開発においては,自転車乗車は,歩行と異なり,ペダルをこがなくても移動できる,という性質があり,そこが歩行と大きく異なる.そのため,系列データとして扱うよりも,集合として扱うほうが好ましいと考えられるため,これらの手法の開発を進めていく. また,歩行,走行,自転車乗車という異なる行動間での人物認証手法の構築を進めていく.一つの方法は,行動に依存しない行動不変特徴を抽出することである.この行動不変特徴を抽出する際に,要因抑制学習が利用可能であると考えられる.それは行動の違いを要因と考え,その影響を排除した特徴を抽出することが可能になるためである. 新規で収集したデータに対し,開発する手法を適用し,精度評価を実施していく.
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)