慢性疾患患者のQOL改善のためのインタラクティブ・パーソナライズドお笑いシステム
Project/Area Number |
20H04287
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 62020:Web informatics and service informatics-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
真栄城 哲也 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (30361356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木本 充彦 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, インタラクション科学研究所, 研究員 (00866585)
下原 勝憲 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (10395105)
綿抜 豊昭 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (30211676)
北村 達也 甲南大学, 知能情報学部, 教授 (60293594)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2020: ¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
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Keywords | お笑い / 笑い / QOL |
Outline of Research at the Start |
本研究は,認知症のように不可逆的な疾病,癌のような治療期間が長期に及ぶ疾病,そして糖尿病のように発症前の状態まで回復するのが困難な疾病といった慢性疾患患者を対象に,治療現場で利用可能な,クオリティオブライフ (QOL) を笑いによって改善する方法の確立を目的とする.
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Outline of Annual Research Achievements |
研究達成に必要なシステムの構築や実施方法の検討を行うため,特に以下の項目について実施した.複数台のロボットを1台の計算機で同時に制御するソフトウェアのプロトタイプの開発において,ロボット毎の発話データとロボットの各部分の動きを同期を取る方法を検討した.これは,リアルタイムで複数台のロボットそれぞれの発話データおよび動作データを生成し,全ロボットを同時に制御する場合と,事前に生成された決められた長さの完結する脚本について順次各ロボットに各時点で必要なデータを同期を取りながら送信し,全ロボットを制御する場合の,2通りの制御を実現するものである.この制御システムによって,視聴者の反応を常時検出し,その内容に適応した発話データと動作データをリアルタイムで生成しながらロボットを制御する方法と,事前に収集および推測した視聴者の特性に基づいて完結した全発話データと動作データを事前に生成し,必要に応じて発話データと動作データをロボットへ送信する方法を用いた,2通りの実験が実施できる.一方で,漫才とコントの文字データと笑いの生じている箇所を記述したデータを生成し,面白さの評価値を含めたデータを生成した.さらには,従来の漫才とコントの分類を統合して評価する方法を考案し,その有効性を検証した.このことによって,広く使われている漫才とコントの分類に関係なく,発話および動作によって視聴者を笑わせる内容という,より幅広い観点から,既存の漫才グループとコントグループの類似性を検出できることも明らかになった.さらには,より長期の時間経過後の人気の予測も行い,本研究で用いるお笑いの特徴量の有効性を検証した.これによって,既に明らかになっていた本研究の手法がその瞬間の評価に有効なだけでなく,より長期的かつその時点でのお笑いの視聴者以外の人達による印象および評価についても有効であることが判明した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ロボットによるお笑いの自動生成に不可欠なお笑いの種類について,従来の漫才とコントの分類を統合して評価する方法を考案し,その有効性を検証したところ,広く使われている漫才とコントの分類に関係なく,発話および動作によって視聴者を笑わせる内容という,より幅広い観点から,既存の漫才グループとコントグループの類似性を検出できることも明らかになり,従来の漫才とコントという区分とは関係なく,ロボットでお笑いを実現できることを見出したことが挙げられる.さらには,より長期の時間経過後の人気の予測も行い,本研究で用いるお笑いの特徴量の有効性を検証したところ,既に明らかになっていた本研究の手法がその瞬間の評価に有効なだけでなく,より長期的かつその時点でのお笑いの視聴者以外の人達による印象および評価についても有効であることが判明した点が挙げられる.
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Strategy for Future Research Activity |
研究達成に必要なシステムの構築や実施方法の検討を行うため,以下の項目をこれまでに引き続き実施する.(1) お笑いの台本を生成するためのデータセットの構築,(2) お笑いに適したロボットのジェスチャーと移動の検討,(3) 発話内容に連動したロボットの動きの制御方法の検討,である.研究の目的の1つである視聴者のお笑いの好みとお笑い視聴時の反応にリアルタイムに適応してお笑いを披露するインタラクティブ・パーソナライズドお笑いシステムの構築のために,お笑いロボットが披露するお笑いの台本の生成に必要なお笑いライブラリーとも言える,発話内容と視聴者の反応をセットとした,お笑い素材ライブラリーを構築する.このお笑い素材ライブラリーは,過去の一般観客向けに披露された漫才やコント等のお笑いから抽出し,1回の視聴者の笑いを単位とする,笑いを生じさせた発話内容とそのやりとりで構成される.やりとりは,発話内容に限らず演者の動作も含むデータである.そのために,プロやお笑いコンテストに出場するレベルを持つお笑いグループの披露内容を収集し,そこから発話内容とやりとりの抽出,そして視聴者の笑いを検出する方法を検討する.その上で,本研究で台本作成に必要となるお笑い素材ライブラリーを構築する.その際,発話内容と視聴者の反応のデータ記述方法やデータ格納方法についても検討し,お笑いロボットの制御に適したデータ管理方法についても検討する.本研究では,ロボットを用いてお笑いを視聴者に披露するが,お笑い素材ライブラリーを構築すると同時に,ロボットの制御に有効と考えられる演者の動作や発話についての別のお笑い素材ライブラリーも構築する.この2つ目のライブラリーについても,笑いを生じさせる演者のやりとりの抽出方法および記述方法について,ロボットを制御する観点から検討する.
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)