Tourism as tool for positive peace building - A case study on ecotourism in Central America
Project/Area Number |
20H04438
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80020:Tourism studies-related
|
Research Institution | Shizuoka University of Art and Culture |
Principal Investigator |
武田 淳 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 准教授 (00779754)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷 博光 人間環境大学, 環境科学部, 講師 (50845360)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥7,280,000 (Direct Cost: ¥5,600,000、Indirect Cost: ¥1,680,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
|
Keywords | 観光による平和構築 / 環境保全と安全保障 / 中米 / エコツーリズム / フェア・ツーリズム / 観光モノカルチャー / COVID-19 / コスタリカ / カリブ海 / 平和構築 |
Outline of Research at the Start |
コスタリカの観光資源は、国土の1/4を占める自然保護区である。しかし、これらの保護区で、近年、治安の悪化が指摘されている。従来のコスタリカ観光は、平和であるがゆえに環境保全が進み、その結果、観光業が隆盛するという「消極的平和」を背景に発展してきた。しかし、平和⇒環境⇒観光という構図が崩れつつある今、観光の役割の変化が求められるのではないだろうか。そこで本研究では、観光が平和を生み出すような、観光の役割の転換を検討する。具体的には、治安悪化が指摘されつつも、観光客数を増やしている保護区で実施されている観光を対象に実態分析を行う。平和構築の文脈で観光の「使い方」を検討することが本研究の目的である。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、安全保障と観光(特にエコツーリズム)の関係性を明らかにするものである。中米地域におけるエコツーリズムの舞台となるのは、国立公園などの自然保護区である。これらの保護区がどのように観光に活用されているのか日本環境学会にて報告した【発表①】。また、近年、コーヒー農園がエコツーリズムの資源として活用されたり、世界遺産として資源として活用する運動が見られている。このような「コーヒーの観光資源化」の前提となる現状を【論文①】としてまとめた。 2022年9月には、コスタリカの中央高地に赴き現地調査を実施した。コロナ禍の調査であったことから、研究手法としての「フィールドワーク」を再考せざるを得ない事態に陥った。ここで得た質的調査の現代的意味を【発表②】としてまとめ、日本国際観光学会で報告した。
【論文①】武田淳、2022、「コーヒーチェリーはいかにして「食べ物」となったか―中南米におけるカスカラ再評価運動を事例に―」『静岡文化芸術大学研究紀要』22, pp.1-7. 【発表①】武田淳、2022、自然を守ることで経済発展を遂げた国コスタリカ―自然保護区の参加型管理と生態系サービス、日本環境学会主催 第4回『産官学民コラボレーションによる環境創出』出版記念セミナー、オンライン・2022年8月 【発表②】武田淳、2022、「質的社会調査は、何を明らかにする手法か?―地域研究の立場からみた学会論文」、日本国際観光学会第26回全国大会、東京・2022年10月
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度までは海外渡航ができなかったが、その分、本研究の前提となる文献調査が飛躍的に進んだ。2022年度は、これらの成果をまとめつつ、現地調査へ赴くことができた。ここで得られたデータは、速報的に学会で発表することができた。このような理由から「おおむね順調に進展している」と評価するものである。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究によって、観光地が抱えている安全保障上のリスクは、単に治安のみならず、気候変動(2021年の成果)や感染症(2022年度の成果)などの分野においても顕在化していることが明らかとなった。また、こうしたリスクは「観光モノカルチャー」と呼べるような過度に観光依存が高い地域において顕著であることが分かってきた。 本研究が目指すのは、①問題構造を明らかにすることだけでなく、②問題解決へ向けた方策を検討することにある。上記のように①の観点はクリアになりつつあるため、②について掘り下げていくことが2023年度の方策となる。具体的には、対象地域とする観光地で、どのような課題解決策が模索されつつあるのか、現地調査からアプローチしつつ、研究の完成を目指す。
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)