Project/Area Number |
20H04499
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90110:Biomedical engineering-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西川 昌輝 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (40843149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 康行 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (00235128)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2020: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
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Keywords | 腎臓 / オルガノイド / 前駆細胞 / 発生 / 拡大培養 / 3Dプリンター / 3Dプリンター |
Outline of Research at the Start |
腎臓オルガノイドは、創薬毒性試験や疾患モデル、さらには移植用組織として期待されているが、現状では尿排泄経路と血管網が未整備で、局所的かつ不完全な腎構造の再現に止まる。原因としては、腎臓の3種類の前駆細胞のうち、ストローマ前駆細胞の分化誘導法および拡大培養法が未確立であることと、尿排泄経路と血管網を適切に制御して構築しようとする工学的視点に立ったアプローチがほとんどないことにある。 本研究は、工学的・生物学的な知見とアプローチの融合により、3種類の腎前駆細胞の自己組織化を制御することで、尿排泄経路と血管網を備えた移植可能な腎オルガノイドの構築を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
腎臓オルガノイドは、創薬毒性試験や疾患モデル、さらには移植用組織として期待されているが、現状では尿排泄経路と血管網が未整備で、局所的かつ不完全な腎構造の再現に止まる。原因としては、腎臓の3種類の前駆細胞のうち、ストローマ前駆細胞の拡大培養法が未確立であることと、尿排泄経路と血管網を適切に制御して構築しようとする工学的な視点に立ったアプローチがほとんどないことにある。 本研究は、工学的・生物学的な知見とアプローチの融合により、3種類の腎前駆細胞の自己組織化を制御することで、尿排泄経路と血管網を備えた移植可能な腎オルガノイドの構築を目指す。具体的には、我々が樹立した腎ストローマ前駆細胞を標識可能なFoxd1-GFP hiPS細胞を用いることで、腎ストローマの表面マーカー不足という問題を克服し、効率的に分化誘導・拡大培養法の開発を行う。これにより、高純度・高品質・高効率な前駆細胞の供給を実現する。さらに、微細加工技術を駆使して工学的に自己組織化を制御・最適化することで、尿排泄経路と血管網を備えた移植可能な腎オルガノイドを構築する。胎児期の腎臓の異所移植による成熟化と尿排泄が報告されていることから、本研究の目指す精緻な腎オルガノイドは創薬・疾患モデルのみならず再生医療への応用が大いに期待される。 これまで、腎ストローマ前駆細胞の維持拡大培養法の開発に取り組んできた。Foxd1-GFPマウスを使い、胎児から腎ストローマ前駆細胞を単離して実験を行った。適切な増殖因子、小分子化合物を組み合わせることで、未分化・分化マーカーの遺伝子発現パターンをある程度維持しつつ増殖させることに成功した。さらに、Foxd1-GFP hiPS細胞から腎オルガノイドを分化誘導し、そこからGFP+細胞を分取し、同じ培養条件で培養すると、Foxd1-GFPの発現を維持したまま数継代培養 可能であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまで、腎ストローマ前駆細胞の維持拡大培養法の開発に取り組んできた。Foxd1-GFPマウスを使い、胎児から腎ストローマ前駆細胞を単離して実験を行った。 適切な増殖因子、小分子化合物を組み合わせることで、未分化・分化マーカーの遺伝子発現パターンをある程度維持しつつ増殖させることに成功した。さらに、Foxd1-GFP hiPS細胞から腎オルガノイドを分化誘導し、そこからGFP+細胞を分取し、同じ培養条件で培養すると、Foxd1-GFPの発現を維持したまま数継代培養可能であることがわかった。しかし、ごく一部の分化マーカーの発現抑制が達成されておらず、再現性の確保も含めて最適な因子の選定が非常に困難であったため想 定以上に時間を費やすこととなった。また、最終的な細胞機能解析も必要となっており、次のステップへ向けて解決すべき課題も残っている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後重点的に取り組む方策としては以下を考えている。RANseqの結果を踏まえ、培養条件のさらなる最適化を図るとともに、細胞の機能解析を進める。これらの作業をマウス胎児由来の腎ストローマ前駆細胞およびFoxd1-GFP hiPS細胞由来の腎ストローマ前駆細胞の両方を用いて実験する。 特に、今まであまり重点的に検討して来なかったECMや培養形態なども各種検討することとする。 以上の結果を踏まえ、hiPS細胞からの分化誘導法への適用を試み、腎ストローマ前駆細胞の準備手法を確立する。 さらに、上記の計画と並行する形で、3Dバイオプリンターによる管状組織の構築、血管内皮細胞前駆細胞の樹立などを試みる。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)