| Project/Area Number |
20H05697
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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| Allocation Type | Single-year Grants |
| Review Section |
Broad Section I
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| Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
椛島 健治 京都大学, 医学研究科, 教授 (00362484)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大日 輝記 香川大学, 医学部, 教授 (20423543)
本田 哲也 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40452338)
國澤 純 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 ヘルス・メディカル微生物研究センター, センター長 (80376615)
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| Project Period (FY) |
2020-08-31 – 2025-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥196,300,000 (Direct Cost: ¥151,000,000、Indirect Cost: ¥45,300,000)
Fiscal Year 2024: ¥37,700,000 (Direct Cost: ¥29,000,000、Indirect Cost: ¥8,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥38,090,000 (Direct Cost: ¥29,300,000、Indirect Cost: ¥8,790,000)
Fiscal Year 2022: ¥41,470,000 (Direct Cost: ¥31,900,000、Indirect Cost: ¥9,570,000)
Fiscal Year 2021: ¥41,990,000 (Direct Cost: ¥32,300,000、Indirect Cost: ¥9,690,000)
Fiscal Year 2020: ¥37,050,000 (Direct Cost: ¥28,500,000、Indirect Cost: ¥8,550,000)
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| Keywords | 皮膚免疫 / 生体イメージング / リンパ節 / アレルギー / 皮膚バリア / 三次リンパ組織 / 免疫学 / 皮膚科学 / アレルギー学 / リンパ組織 / 腸管免疫 |
| Outline of Research at the Start |
外的侵襲に対する皮膚免疫応答機構の解明は、アトピー性皮膚炎をはじめとする皮膚疾患の発症機序の理解のみならず、他臓器での免疫応答の理解に繋がり得る。申請者は、外的侵襲に対して、皮膚内にリンパ様組織構築(SALT)が誘導される事を見出し、 iSALTと命名した。現在、iSALTの皮膚および全身免疫応答における生理的役割の解明が期待されている。 本研究では、①iSALTの誘導機序と皮膚免疫応答の多様性誘導におけるiSALTの役割を解明。②iSALTが全身免疫に及ぼす影響を理解。③マウスで得られた知見をヒト研究へと展開し、炎症性皮膚疾患の病態解明と全身免疫制御の起点としての皮膚の役割の解明を目指す。
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| Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、誘導型皮膚関連リンパ様組織(inducible skin-associated lymphoid tissue; iSALT)が皮膚局所免疫応答の重要な場となる可能性を提唱し、その実証を進めてきた。皮膚の炎症と全身状態のクロストークは臨床的に知られているが、詳細な機序や意義には不明な点が多い。そこで本研究では、iSALTを切り口に、外的侵襲に対する生体応答を上皮細胞・免疫細胞・間質細胞、さらに皮膚常在菌叢との相互作用から体系的に理解することを目的とした。また、多彩な生体応答が皮膚疾患発症にどのように関与するかを検討し、得られた知見をヒトにおいて検証することで、ヒト炎症性皮膚疾患の発症機序解明を目指している。 今年度は、単細胞RNAシークエンス解析や皮膚疾患マウスモデルを用い、iSALTを軸に皮膚局所の炎症と個体の生命応答との関連を解析した。iSALT形成過程において、高毛細血管領域に誘導されるPNAd陽性高内皮静脈(HEV)が、多様な免疫細胞の中長期的な流入および生存を支えることを明らかにした。同領域には、アトピー性皮膚炎など慢性炎症性皮膚疾患の形成に重要なレジデントメモリーT細胞も集積していた。さらに、アトピー性皮膚炎病変に集積するレジデントメモリーT細胞の特徴としてCXCR6陽性が挙げられ、CXCL16;CXCR6シグナル軸による細胞維持機構が示唆された。また、皮膚への異物侵入時には、ペントースリン酸回路が亢進したTREM2陽性マクロファージが誘導され、肉芽腫形成に関与することも新たに見いだした。 これらの成果は、皮膚組織構築や恒常性維持機構の理解を深化させるとともに、各種炎症性皮膚疾患の発症メカニズム解明および臨床応用への展開が期待される。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画は、概ね予定通りに進められてきた。加えて、皮膚におけるiSALT形成過程において、PNAd陽性高内皮静脈(HEV)が誘導され、慢性炎症部位での免疫細胞集積に重要な役割を果たすこと(Cell 2025; PMID: 39708807)を明らかにした点は、皮膚局所免疫応答に関する新たな知見であり、当初の計画を超える成果と評価できる。この研究では、皮膚炎症モデルにおいて、T細胞由来リンフォトキシンが高内皮静脈様血管の誘導を促し、レジデントメモリーT細胞の局所維持を支える仕組みが解明された。これにより、慢性皮膚疾患における局所免疫基盤の形成機構が新たに提示された。また、これらの知見は、皮膚炎症制御の新たな治療戦略開発にもつながる可能性を示しており、今後の臨床応用展開が期待される。この点においては、当初計画以上に順調かつ発展的に進展していると判断する。一方で、炎症性皮膚疾患における皮膚常在性メモリーT細胞はマウスにおいてほぼ解明したものの(投稿準備中)、ヒトの詳細な解明に今しばらくの時間を要する状況である。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は、皮膚におけるiSALT形成機序と機能のさらなる詳細解明を中心に研究を進める。特に、皮膚局所に誘導されるPNAd陽性高内皮静脈と、レジデントメモリーT細胞の動態制御におけるCXCR6;CXCL16シグナルの役割を、マウスモデルおよびヒト病理組織サンプルを用いて検証する。iSALTにおけるinductive siteとeffector siteの同定を進めるとともに、多様な皮膚炎症モデルおよび異なるタイムポイントでのiSALT形成動態を解析し、皮膚局所免疫応答の時空間制御機構を明らかにする。 また、DTHモデルを活用したレジデントメモリーT細胞(Trm)およびcDC2由来のiSALT解析を進め、iSALTにおける樹状細胞とT細胞ネットワーク形成の分子機構を解明する。さらに、B細胞分化や獲得免疫応答へのiSALTの関与についても、マウスとヒトデータを統合して検討を進める。特に、iSALTがnaive T細胞やB細胞の局所リクルートと分化に寄与するかを、PNAd陽性高内皮静脈を標的として検討する。 加えて、皮膚と腸管免疫のクロストークの分子基盤に着目し、皮膚局所の異物侵入時に誘導されるTREM2陽性マクロファージの役割や、ペントースリン酸回路の活性化による肉芽腫形成機構についても検証を進める。これらの成果を基に、皮膚構成細胞・組織構造・シグナル伝達の包括的可視化システムを小動物およびヒトで確立し、皮膚を場とした生理的・病理的現象の統合的理解を目指す。 最終的には、皮膚の組織構築の理解を深化させるとともに、炎症性皮膚疾患の新たな発症メカニズム解明と治療法開発への応用へと展開させる。
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| Assessment Rating |
Interim Assessment Comments (Rating)
A+: In light of the aim of introducing the research area into the research categories, more progress has been made in research than expected.
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