Project/Area Number |
20J00282
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 35020:Polymer materials-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西村 慎之介 九州大学, 先導物質化学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 中間水 / 水和状態 / ピロリドン / 下限臨界溶液温度 / LCST / 抗血栓性 / 末端基効果 |
Outline of Research at the Start |
バイオマテリアルは人体ならびにその成分に接触した状態で用いられ,生体に異物として認識された場合は異物反応が起こり,生体組織の変性やマテリアルの機能低下を引き起こす.界面周辺の水分子の状態が生体親和性の発現に重要であり,中でも「中間水」の存在が鍵である.事実,生体高分子であるタンパク質やDNAにも中間水が存在する.中間水の存在が生体親和性発現に大きく関与することがわかっているが,その形成に関わる要因は明らかでない.本課題では,高分子マテリアルの化学構造と中間水形成の相関性を体系化し,バイオマテリアル設計指針の確立を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、健康長寿社会の実現のために必要となる医療機器材料の基盤技術の構築を目指したものである。当該年度は水和状態が医療機器表面の生体親和性に大きく関与していることを念頭に、水和水の運動性を自在に変化させられる新規高分子の開発を行った。ピロリドン環を側鎖に有するこの高分子は、側鎖の長さを調整することで、生体温度において液液相分離を引き起こす。すなわち、流動性のある疎水性場を自在に作り出すことが可能であり、有望な薬物輸送担体となり得る。また、側鎖の炭素数が2と6の本モノマーを共重合させることで、水が液体として存在する温度域 (0-100 ℃)の間で、幅広くかつ精密に下限臨界溶液温度 (LCST) を制御できることも明らかとなった。LCSTのテーラーメイドすることができれば、目的に応じて親水性/疎水性を自在にスイッチ可能なスマート高分子材料となりうる。本高分子は高い血液適合性と細胞親和性を有することも明らかとなっており、バイオマテリアルとしてのポテンシャルも高い。LCSTが高分子と水間の相互作用であることに着目すると、応答温度が異なるということは水和状態が異なっていると考えることができる。本ポリマー系を用いることで、目的に応じた水和状態を自在に作り出すことが可能と言えよう。 以上の研究成果は、本研究課題の最大の目的である水和状態の自在制御の実現に大きい貢献するものであり、新しいバイオマテリアル設計指針となりうる。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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