Project/Area Number |
20J01477
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 02070:Japanese linguistics-related
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
中野 遙 法政大学, 能楽研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | キリシタン語学 / 宣教に伴う言語学 / 中世辞書史 / 中世語彙 / 対訳辞書 |
Outline of Research at the Start |
本研究ではイエズス会によって編纂・刊行されたキリシタン版の全文電子データを作成・運用し、①キリシタン版全体に於けるキリシタン版『日葡辞書』(1603)掲載語彙の位置付け、②日本側の関連文献(能楽伝書類、抄物資料、辞書類等)語彙とキリシタン版語彙との関連性、③同時代イベリア半島辞書とキリシタン版語学辞書との影響関係、を明らかにする。 本研究は『日葡辞書』を大航海時代の多言語辞書の一つとして辞書史の中に位置付けると共に、キリシタン文献を日本語語彙史の中で再評価するものであり、ひとりキリシタン語学研究のみならず、日欧辞書史・芸能史・文化交流史にも資する研究となる事を目指すものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本課題の研究目的は、キリシタン版『日葡辞書』(1603)を中心としたキリシタン版語学辞書について、辞書の構造の分析・解明と、それを踏まえた日欧辞書史上に於ける再評価である。令和2年度の研究計画では、元々、キリシタン版語彙の中に於ける『日葡辞書』の語彙の位置付けを目指していた。全キリシタン版の全文電子データ化作業を踏まえ、既に完成している『日葡辞書』の見出し語がキリシタン版本文の語彙をどれだけ収集しているのか、また、他の語学辞書や語彙集の語彙との関係について明らかにする事を目的としていた。 令和2年度の研究成果としては、全キリシタン版の全文電子データの完成は叶わなかったが、修徳書・教義書類の本文に付属している語彙集である「言葉の和らげ」の全文電子データ化と、『日葡辞書』の見出し語・語釈との対照調査を進めた。 「言葉の和らげ」は、本文の中で用いられた日本語の内「分別しにくき」語について説明を付した本文対応の語彙集であるが、何をもって「分別しにくき」語として認定されているのか、語の選出基準が何かは必ずしも明らかでない。「言葉の和らげ」と『日葡辞書』それぞれの語彙・語釈の共通点と相違点を明らかにする事で、「言葉の和らげ」と『日葡辞書』との関係、キリシタン版末期に刊行された『日葡辞書』に至る以前の見出し語・語釈の流れを明らかにする事が出来る。本年度は、キリシタン版最初期の『サントスの御作業』(1591)「言葉の和らげ」と『日葡辞書』の語釈記述・注記の機能に共通点が見られる点を明らかにした。また、同じ「言葉の和らげ」とは言え、『サントスの御作業』の「言葉の和らげ」と『ヒイデスの導師』(1592)の「言葉の和らげ」とでは、その見出し語選出の際に含まれる情報、選出の方法に違いがある可能性について言及をした。本課題は令和2年度で終了となるが、今後別の研究課題によって、研究を更に進めていきたい。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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