金属リチウムの強還元能を鍵としたヘテロπ共役系骨格の構築
Project/Area Number |
20J01639
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 33020:Synthetic organic chemistry-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加賀 敦志 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 金属リチウム / チオフェン / ヘテロール / 還元的脱硫 / ジアニオン |
Outline of Research at the Start |
ヘテロ芳香環は頑丈な骨格であり、芳香環骨格の開裂反応を伴う変換反応は、高難度の分子変換の一つである。本研究では、金属リチウムの強力な還元能を駆使することで、強固なヘテロ芳香環を還元的に開裂する手法を確立する。還元的に開裂した後のジアニオン中間体をホウ素やリン、ケイ素求電子剤などで捕捉することにより、多様なヘテロ原子含有π共役系の構築を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
ケイ素やリン、ホウ素といった典型元素を含むヘテロールは、機能性材料としての性質に興味が持たれている。しかし、簡便かつ多様性のある合成法が少なく、その利用は未だに制限されている。従来のヘテロール合成は、ジハロブタジエンとアルキルリチウムのハロゲン-リチウム交換ののち生じたジリチオブタジエン種を求電子種で捕捉する方法が主流である。しかし、前駆体であるジハロブタジエンの調製に多段階を要し、また構造多様性を持つ前駆体の合成が難しい点が課題である。今回我々は、ジリチオブタジエン種の新たな前駆体としてチオフェン類に着目した。チオフェン誘導体は入手容易であり、芳香環上の周辺修飾法も発達していることから、高度に官能基化された新規π共役系分子の供給が期待できる。 本研究では、金属リチウムの強力な還元能を利用することで、脱硫を伴うチオフェン類の還元的ジリチオ化が進行することを明らかにした。チオフェン類に対してリチウム粉末を作用させたところ、硫化リチウムの脱離を経て1,4-ジリチオブタジエン誘導体が得られた。続くジアニオン種と二官能性求電子剤のワンポット反応により、多様なヘテロール群が収率良く得られることを見いだした。本手法では、ベンゾ縮環した化合物のみならず、単環チオフェンの脱硫を伴う環内原子置換反応を実現し、従来合成困難な単環ヘテロールの合成にも成功した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)