Project/Area Number |
20J10167
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 39050:Insect science-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
奥 尉平 九州大学, 生物資源環境科学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 小蛾類 / キバガ上科 / ヒゲナガキバガ科 / 鱗翅目 / セルロース分解酵素 / 腸内細菌 / バイオマス / 枯葉 |
Outline of Research at the Start |
ヒゲナガキバガ科について、成虫の多くは触角が前翅より長く(ヒゲナガ)、幼虫は基本的に枯葉を摂取するため、形態・生態的にも特徴を持った小蛾である。しかし本科に着目した研究は少ない(新種が容易に見つかる)。そこで本研究ではまず、知見の乏しい本科について分類学的研究を行い、情報を蓄積する。 近年、環境への配慮のため、新たなバイオマスからエタノール等を生成するための手法が探索されており、その一環として昆虫の分解機構も着目されている。枯死植物の分解機構はシロアリなどで研究されているが、腐植食性小蛾類については未知である。従って本研究では、セルロース分解酵素に着目し、枯葉の分解機構解明に着手する。
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Outline of Annual Research Achievements |
項目[1] 日本産ヒゲナガキバガ科の分類学的再検討 日本産本科の種多様性を解明するため、各地で調査を行った結果、本科の種数が倍程度(16種から30種程度)になることを確認した。また、本科の中で主要なグループ(タイプ属)であるLecithocera属を対象として、分類学的再検討を行い論文化し研究成果を公表した。本研究の結果、日本における本科の主要なグループの種多様性が明らかになったと考えられる。加えて、不明種を含めたほぼすべての種のDNAバーコード領域の塩基配列情報を得ることができた。これを利用して、分類学者ではなくても塩基配列情報から日本産本科の種が同定できるよう、得られた配列情報をBOLDのような汎用データベースに順次登録を進める予定である。 また本研究により、不明種を含めた合計8種の幼虫・蛹サンプルを確保することができた。本科の幼虫・蛹の形態記載について、英文で報告された事例は無い。さらに、そのうち4種については、本研究によってはじめて形態が解明された。これにより、本科内の系統関係を考察するうえで重要な情報が得られた。今後は、本研究の内容をまとめて、海外学会誌へ投稿・発表する予定である。
項目[2] 本科幼虫の腐植質分解機構解明研究 昨年度の研究により、本科の幼虫は枯葉を分解するために必要なセルラーゼ活性を有することを確認した。本年度は幼虫の腸内にいる細菌類がセルラーゼ活性に関与していると仮説を立て、メタ16S菌叢解析の実施を計画した。実際に共同研究者も見つかったが、実施直前に研究者が所属している研究室内でコンタミが発覚し、再開の見通しが立っていない。本研究内容については、将来的に有用になると考えられるため、問題を解決して実行したいと考える。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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