Project/Area Number |
20J10377
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 40040:Aquatic life science-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
鈴木 亮彦 日本大学, 生物資源科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | イルカ / 腸内細菌叢 / Cetobacterium / ビタミンB12 / 乳酸菌 / 細菌感染症 |
Outline of Research at the Start |
本研究の概要は,細菌学的側面から飼育下バンドウイルカの健康管理に役立つ知見を得るため,イルカからの新規の細菌分離・検出法を確立すること,および彼らの腸内主要細菌群を分離し,性状・機能解析からその有用性を明らかにするという目的のために,(1)イルカからの効率的な細菌分離法の確立,(2)イルカ腸内主要細菌群の性状解析(ビタミン産生菌,鉄還元細菌,共役脂肪酸産生菌),および,(3)Fluorescence in situ hybridization(FISH)法とフローサイトメトリー(FCM)法による各細菌種の検出手法の確立を行う研究である.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,知見の乏しいイルカの腸内細菌叢を明らかにするため,飼育下イルカの健康や生存に大きく寄与している腸内主要細菌群の特定及び性状解析からその有用性を明らかにすることを目的とした. 今年度は,バンドウイルカの腸内細菌叢組成の季節変動の有無を明らかにすること,ならびに主要細菌群の特定を目的とした.1年間にわたり,毎月1回,飼育下バンドウイルカから採取した糞便を用いて細菌叢解析を行った.その結果,細菌叢の多様性に関して,飼育年数とEvenness指数(細菌叢の均衡度を示す指数)間のみで有意な負の相関が見られたことから,飼育下バンドウイルカの細菌叢の多様性は,長期飼育により低下することが明らかとなった.また,細菌叢組成は個体ごとに特有であった.1年間を通して検出され,かつ全個体で共通して見られた細菌属を主要細菌としたところ,Clostridium sensu stricto 1, Cetobacterium, Paeniclostridium, Photobacterium, Fusobacterium, Unclassified genus in Lactobacillaceaeの計6属が主要細菌であることが判明した.次に,バンドウイルカの腸内主要細菌の中でもCetobacterium細菌に着目した.計13株のC. cetiの分離に成功し,微生物定量法とゲノム解析からビタミンB12産生能を評価したところ,3株ともビタミンB12を産生することがわかり(濃度平均 ± 標準偏差:11 ± 2 pg/mL),さらに,アデノシルコバラミン産生に関わる代謝経路を有していた.ビタミンB12はヘモグロビンの生合成において重要な物質であることから,C. cetiは長く深い潜水のため大量の血液を必要とするイルカへのビタミンB12産生供給源として重要であると考えられた.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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