Project/Area Number |
20J10455
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 11020:Geometry-related
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山崎 晃司 東京工業大学, 理学院, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | Engel多様体 / h-principle / 層 / モデル圏 / 微分トポロジー |
Outline of Research at the Start |
Engel構造とは4次元の世界にのみ現れる安定な構造であり、同様に安定な構造であるシンプレクティック構造や接触構造などと関わりが深い。シンプレクティック構造および接触構造の研究は歴史も古く、数理物理との関連もよく知られているが、一方Engel構造の研究は近年になって始まったばかりである。本研究は、まだ謎の多いEngel構造をより直感的に理解するため、結び目理論のようなグラフィカルな取り扱いを探るものである。
|
Outline of Annual Research Achievements |
Engel多様体の自己同型群について以前に得られていた結果を、研究集会「接触構造、特異点、微分方程式及びその周辺」にて発表した。これは、Engel多様体がCartan延長を被覆しない場合、その自己同型群はCartan延長の自己同型群に単射で埋め込まれるという結果である。実際には、多くの場合はその自己同型群は非常に小さい群になる。さらにその系として、自己同型群が自明群となるEngel多様体の構成にも成功した。これにより、アメリカ数学研究所(AIM)で発表されていた未解決問題が解決された。本結果は、Engel多様体のやわらかさに注目していた多くの先行研究とは逆に、Engel多様体のかたさに注目したものである。 一方、Engel多様体のやわらかさに注目する研究では、h-principleの理解が不可欠である。そこで私は、あらゆるh-principleの基礎となるGromovのh-principleについて、Gromov自身による抽象的な証明を正当化し、その背後にある圏論的な構造を明らかにした。これは、ホイットニー位相上の稠密性を議論するEliashberg-Mishachev流の証明よりも代数的な構造に着目しており、より広範な分野への応用可能性を示唆する結果でもある。これにより、Haefligerのh-principleや岡の原理を含む、より抽象的な理論の存在も予想できる。h-principleは微分トポロジーの研究対象として様々な分野に現れるが、その背後にある理論そのものはあまり研究されてこなかった。本結果は微分トポロジーの技術であるh-principleを代数トポロジーの視点で見直したものとも思える。これにより、h-principleの研究へ他分野からの参入者を呼び込み、h-principleをさらに多くの分野にまたがる基礎理論として再解釈することが可能ではないかと期待できる。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|