Project/Area Number |
20J10505
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 11010:Algebra-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田沼 優佑 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 超越数 / 代数的独立 / Mahler関数 / Hecke-Mahler級数 |
Outline of Research at the Start |
本研究はHecke-Mahler級数と呼ばれる、実数wの正整数倍の整数部分を一般項とする数列を係数列に有する級数の値の代数的独立性を考察するものである。特に、wが単独の2次無理数の場合に関する先行研究において、Hecke-Mahler級数の値の導関数値まで含めた代数的独立性が考察されている。本研究では複数の2次無理数に対するHecke-Mahler級数の値と導関数値を併せた代数的独立性を解明することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、Hecke-Mahler級数の新たな一般化について検討した。Hecke-Mahler級数は実数ωの正整数k倍の整数部分[kω]を一般項として持つ数列の母関数である。ωが実2次無理数の場合、Hecke-Mahler級数の2変数化はある種の変数変換の下で関数方程式を満たす。この関数方程式はωの連分数展開から導かれ、Mahler法において重要な役割を果たす。連分数については高次元化やp進類似が盛んに研究されているにもかかわらず、Hecke-Mahler級数の高次元化やp進類似は今のところ構成されていない。そこで、Hecke-Mahler級数の【1】高次元化、【2】p進類似の構成について検討した。 【1】2変数化したHecke-Mahler級数は、xy平面内の、x軸と傾きωの直線によって挟まれる錐の内部を走る和であることに着目し、より高次元の空間内のある錐を走る和としてHecke-Mahler級数の高次元化を構成することを考えた。しかし、Jacobi-Perronのアルゴリズムをはじめ高次元の連分数展開には様々な定式化が試みられているが、通常の連分数展開が有する性質をすべて持つような標準的なものが存在しないことから、Hecke-Mahler級数の自然な高次元化の構成は困難であることが判明した。 【2】上述した関数方程式は、2変数化したHecke-Mahler級数が有理関数の交代級数としての表示をもち、変数変換による交代級数表示の間の差分が有理関数の有限和になることから生じる。そこで逆に、変数変換による差分が有限な和になるような(交代)級数として定義することで、Hecke-Mahler級数のp進類似を構成することを考えた。当初は、ある3変数の級数として構成することを想定していたが、この構成では差分が複雑になりすぎてしまい、Mahler法が適用できないことが明らかになった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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