Project/Area Number |
20J10577
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 47020:Pharmaceutical analytical chemistry and physicochemistry-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高橋 一聡 千葉大学, 大学院薬学研究院, 特別研究員(PD) (40886131)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | ICP-MS / セレン / 化学形態別分析 / 生体必須微量元素 / LC-ICP-MS / スペシエーション |
Outline of Research at the Start |
生体必須微量元素の一つであるセレンは様々な形で、多様な性質を有しながら動物中や植物中に存在している。そうしたなか、セレンは生体の脂質中にも含有されていると報告されているが、その生理的性質の解明は達成されていない。この要因の一つとして、微量成分であるセレン、特に脂質由来のものを分析する際の技術的問題が挙げられる。本研究では、脂質中微量成分分析法を開発し、分析技術の革新を目指す。この分析法を応用することで、脂質中セレンの生理的性質を解明し、必須微量元素セレンの生物学的意義に関する知見を収集する。
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Outline of Annual Research Achievements |
セレンは生体必須微量元素あり、無機態やアミノ酸など有機態として様々な形態で存在する。セレンを含む金属、半金属元素の分析には誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)が非常に有力な分析装置であり、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を直接接続させたLC-ICP-MSによる化学形態別分析によって、様々な植物及び動物のセレン代謝物を検出、同定することでその生理的性質の解明に寄与してきた。しかし、脂溶性な代謝物に関する解析は進んでおらず、課題として残されている。そこで、本研究では脂溶性セレン代謝物の解析を指向したLC-ICP-MSの分析法の構築とその応用を目指した。 昨年度から構築してきた親水性相互作用クロマトグラフィーカラム(HILIC)を応用する分析法により脂溶性成分の標準物質としてリン脂質の分析を可能とした。しかし、動物肝臓中の脂溶性画分に含まれるセレン代謝物へこの分析法を応用したところ、対象物質の検出が困難であった。ICP-MSは高感度、高選択的な分析特性を有する装置であり、従来における微量元素の解析に力を発揮してきたが、微量元素であるセレンの中でも存在割合の小さな脂溶性成分を対象とするには、更なる高感度化を指向した分析法の構築が必要であると示された。 また毒性金属であり脂溶性が高いメチル水銀を始めとする水銀とセレンとの拮抗作用を検討した。本研究における分析法の構築で得られた知見を応用し分析を実施したところ、水銀とセレンとが反応し生成された微粒子状のセレン化水銀によって動物に対する水銀汚染が引き起こされないことを見出した。 以上から、脂溶性成分を対象としたLC-ICP-MSの分析法の構築を本研究では行い、脂溶性成分を始めとする金属元素分析の応用性を高める知見を得られた。しかし、生体内での存在割合の小さな脂溶性セレン代謝物については高感度化を指向した分析法の改善が求められた。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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