Project/Area Number |
20J10861
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 29020:Thin film/surface and interfacial physical properties-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西野 隆太郎 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 電気二重層トランジスタ / 異常ホール効果 / CaIrO3 / 酸化物ヘテロ界面 |
Outline of Research at the Start |
本研究の概要は、金属絶縁体転移や界面強磁性などの多彩な電子相を発現するペロブスカイト型ニッケル酸化物に注目し、これらの機能の外部電界による制御を実現することである。 そのために研究初期では高品質なニッケル酸化物薄膜の作製を目指し、その特性を評価する。次に電界による物性制御のために、得られた薄膜と強誘電体を接合した積層構造を作製し、強誘電体の分極反転に伴う物性制御を実現する。 最後に透過型電子顕微鏡を用いて分極反転に伴う結晶構造や電子状態の変化を観察を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究当初はLaNiO3/CaMnO3界面に生じる界面強磁性を、イオン液体を介した強誘電体BiFeO3の分極反転によって制御する実験を計画していたが、次の2点の問題により研究遂行が困難となった。(i)LaNiO3/CaMnO3界面に生じる異常ホール効果が非常に小さく、界面強磁性の検出方法として適切でないことが判明した。(ii)BiFeO3が化学的に不安定なために、イオン液体/強電体界面に形成される電気二重層を用いて分極反転を促すと電気化学反応が生じることが判明し、分極反転による界面強磁性の制御が困難となった。 そこで研究計画を変更し、LaNiO3/CaMnO3界面よりも大きな異常ホール効果が期待できる界面強磁性系の探索を行い、その物性を強誘電体ではなくイオン液体をゲート絶縁部に採用した電気二重層トランジスタによって制御する方向へと研究計画をシフトした。結果として線形分散なバンド構造を持つCaIrO3で構成されたCaIrO3/CaMnO3界面が、LaNiO3/CaMnO3界面よりも100倍以上大きな異常ホール効果を示すことを見出した。また、電気二重層トランジスタを用いて異常ホール抵抗を外部電界によって制御することにも成功し、その電場制御性からCaIrO3/CaMnO3界面の異常ホール効果がCaIrO3層のバンド構造を強く反映した内因性効果であることを見出した。これらの成果をまとめ、現在論文を執筆中であり、当初の研究計画から大幅な変更があったものの、十分な研究の進展があった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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