液体キセノンシンチレータにおける粒子識別を用いた暗黒物質等の探索
Project/Area Number |
20J11869
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 15020:Experimental studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 拓実 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 液体キセノン / 暗黒物質 / 検出器 |
Outline of Research at the Start |
XMASS検出器は岐阜県飛騨市にある液体キセノンを用いた暗黒物質やその他素粒子を探索する装置である。 申請者はこの検出器において、キセノン124のニュートリノを出さず陽電子を放出し、同時に軌道電子が原子核に捕獲される事象を探索する。この研究期間中にこの事象をこれまでXMASSで取得したデータの中から探索する。 また、次世代の液体キセノンを用いた検出器の研究開発にも参加する。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究目的の1つであるガンマ線信号に対する感度については、発光の波形をもちいた粒子識別に加え、新たな手法の開発を実施した。これは検出器に使われている約600本の光センサーの応答パターンから一つの事象の中でいくつのガンマ線が生じたかを判別できるものである。この開発した手法はまだ物理解析には使われていないが、XMASS検出器ではニュートリノを出さない二重ベータ崩壊の探索で関心のある2-3 MeVの領域で検出器の外側から入ってくるガンマ線とそれ以外を区別するのに有効であることが確認された。この技術は今後さらに改善することでこのエネルギー周辺の物理探索の感度を向上させることが見込まれる。キセノン124の「ニュートリノを出さずに陽電子放出と電子捕獲を同時に起こす反応」についてはXMASSにおける初めての高エネルギーでの探索であり、詳細な調査を要するためまだ結果を出すには至っていないが、このエネルギー領域での検出器の安定性の評価や、主な系統誤差の評価はすでに終えており、あとはエネルギーの非線形性を評価できれば最終的な結果を得られると見ている。 一方で次世代の液体キセノンを用いた検出器開発については、液体キセノンへの不純物混入を防ぐために石英容器で液体キセノン領域を囲っても、現在主流の二相型検出器(電場を印加することで電子をドリフトさせ、液中と気体中で発光を起こし、粒子識別を行うもの)が構成できることを小型の装置によって確認した。この結果は論文としてまとめられ、既にpublishされている( K. Sato, (6名省略), Takumi Suzuki, Rina Yamazaki, PTEP, Vol. 2020, Issue 11, November 2020, 113H02 )。現在は、検出器の不純物遮蔽能力の評価に申請者の開発したラドン発生装置が使われている。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)