寄付者の行動特性を利用したファンドレイザーの情報戦略に関する経済実験
Project/Area Number |
20J12021
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 07050:Public economics and labor economics-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
加藤 大貴 大阪大学, 経済学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 利他行動 / 金銭的寄付 / 骨髄提供 / ウォームグロー |
Outline of Research at the Start |
寄付市場における大きな問題点の一つに「情報の非対称性」がある。寄付市場では 、寄付者が資産の一部を慈善団体に譲渡し、第三者の利益になる生産を委託する。このとき、寄付者は事前に、慈善団体が集めた寄付金をどのように使うかを知ることができないケースがある。本研究の目的は、この非対称性が寄付市場にどのような影響を与えるかを経済実験で明らかにすることである。これまでの研究はこの問題について寄付者側の視点から検討されてきた。本研究は慈善団体側の視点を追加して分析する。これにより、情報の非対称性がもたらす影響を詳細に検討でき、寄付市場への適切な介入の議論につなげることができる。
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Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は主に論文作成と学会発表を行った。 2021年度の前半は骨髄バンクに登録したドナーの提供行動と韓国における寄付税制の制度改革の効果検証に関する研究作業を行った。前者の研究は、骨髄移植のドナー行動を利他的行動とみなして、経済学の視点を用いて分析した。その結果、骨髄バンクに登録したドナーの一部は他者の評判を考慮して登録し、実際に提供をしていない人がいることを発見した。2021年度はその解析結果を日本語の論文としてまとめる作業を行った。現時点でこの作業は完了しており、現在は英語論文としてまとめ、国際雑誌に投稿する作業を行っている。また、後者の研究は、寄付控除が自己選択であることを考慮した税インセンティブの効果検証を行い、過去に発表された効果より大きくなったことを発見した。2021年度8月にその結果を国際学会で報告した。現在、この結果を論文としてまとめる作業を継続している。 2021年度の後半は2020年2~3月に実施した風しん抗体検査とワクチン接種を勧奨するナッジメッセージ開発に関する実験データを再度解析し直した。ワクチン接種は他者の感染を防ぐという意味で正の外部性が存在する。解析の結果、それを強調するようなメッセージが抗体検査の受検を促進したことを明らかにした。その結果を日本語論文としてまとめ、ディスカッションペーパーとして発表した。また、同じデータを用いて、実験実施時期に厚生労働省が実施した無料クーポン券の自動送付政策の効果検証を行った。その結果を日本語論文としてまとめ、ディスカッションペーパーとして発表した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)