Project/Area Number |
20J12137
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 44050:Animal physiological chemistry, physiology and behavioral biology-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岩崎 加奈子 筑波大学, 人間総合科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 睡眠 / 責任領域 / 神経細胞サブタイプ / 神経回路 / 遺伝子改変マウス / AAV |
Outline of Research at the Start |
睡眠負債のフィードバック制御を受け、睡眠量の恒常性は保たれる。しかし、睡眠負債を感知し睡眠を増加させる脳領域は明らかではない。SIK3の機能獲得型Sleepy変異(SLP)は、睡眠要求と睡眠量を増加させる。SLPはシナプス関連蛋白質を睡眠負債が蓄積した時のリン酸化状態に近づけるため、SLPの脳内局所発現により、限局的に睡眠負債が蓄積した状態を模倣できる。従って、SLPの発現により睡眠が増加する領域は、睡眠量の恒常性制御を担うと期待される。本研究では、ウイルスを用いて脳局所でSLPを発現させ、SLPが睡眠を増加させる脳領域を探索・同定・操作する事で、睡眠量の恒常性制御を担う脳領域の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
SIK3は、睡眠負債を制御する細胞内の分子機構を構成している。SIK3の機能獲得型Sleepy変異(SLP)を全身性に発現したマウスでは、睡眠量と、睡眠要求の指標であるノンレム睡眠時の脳波デルタパワーが増加する。しかし、SLPが睡眠量とノンレム睡眠時のデルタパワーを増加させる責任脳領域は明らかになっていない。そこで本研究では、AAVを用いて脳局所でSLPを発現させ、睡眠覚醒行動を観察することで、SLPの責任脳領域を神経核レベルで解明することを目指してきた。採用初年度に、脳局所でのSLPの発現が睡眠量の増加に十分であることを明らかにし、その領域をSLPが睡眠増加を引き起こす候補脳領域とした。そこで、次年度には、候補脳領域をターゲットに研究を進めた。①SLPが睡眠量を増加させる脳領域を、神経核レベルまで絞り込みを行った。候補脳領域に含まれるひとつの神経核で、SLPの発現により睡眠量が増加することが明らかになった。②SLPが睡眠増加を引き起こす神経回路を明らかにするための実験を行った。①で同定した神経核の投射先のうち、2つの投射先について解析を終えた。③候補脳領域におけるSLPの発現が睡眠増加に必要であるか検討した。SLPの全身性発現により睡眠量が増加したマウスで、候補脳領域のSLPの発現を抑制すると、睡眠が減少傾向にあることが示された。以上の結果は、睡眠負債を制御する細胞内の分子機構が、特定の神経細胞集団を介して睡眠量を制御しうることを示す重要な知見である。睡眠負債が睡眠量の増加を引き起こすメカニズムが明らかになれば、睡眠障害の理解や治療の進歩に貢献できる可能性がある。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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