Project/Area Number |
20J12287
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
戸ヶ崎 和博 慶應義塾大学, 医学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 胃がん / オルガノイド / エピゲノム / CRISPR / びまん性胃がん |
Outline of Research at the Start |
ピロリ菌感染による慢性的な炎症状態の持続によって,胃上皮に腸上皮化生が生じ,胃がんの発生母地となることは,臨床病理形質として古くから知られている.しかし,こうした変化は長期間の特殊環境への暴露を必要とするため,従来のモデルでは再現が困難であり,現象論としての理解に留まっている.近年,消化器疾患患者より採取した上皮を患者組織細胞を体外で永続的に維持する,オルガノイド培養技術が開発された.申請者は胃正常,腸上皮化生,悪性度の異なる多数の胃がんオルガノイドを作製し,エピゲノムプロファイルを取得することで,発がんおよび悪性化に寄与する具体的な転写因子を含めたエピゲノム変化の解明を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではオルガノイド培養技術およびエピゲノム解析技術を活用し,ヒト胃がんの疾患形成過程における細胞系列特性の喪失・変容を転写因子ネットワークレベルで解析する.またゲノム編集による機能解析を駆使することで,胃上皮における化生および発がん過程について,その分子制御機構の理解を目指す.さらに,オルガノイドの異種同所移植技術を用いてin vivoでの病理組織学的検討を行うことを目的とした. 申請者は,オルガノイド解析に最適化したプロトコールを用いて,正常上皮,化生上皮,がん由来オルガノイドのエピゲノム解析(ATAC-seq,ChIP-seq)のプロトコール確立に成功した.さらに,転写因子を正常上皮もしくは化生・がんオルガノイドにノックアウト,もしくは過剰発現させることによって,細胞系列特性の変容をin vitroの実験系で再現した.また,当研究室での有用な研究手法となっている異種同所移植技術を用いることにより,従来困難であったびまん性胃がん,腸上皮化生,さらには正常胃上皮をin vivoで再現することに成功した.この技術を利用し,びまん性胃がんモデルを作成した研究が2020年11月にGastroenterology誌に掲載された. また,約1800の多種類の転写因子を標的したCRISPR sgRNA ライブラリーを作成し,これを正常オルガノイド,及びがんオルガノイドに感染させ,特定の培地で培養し続けることで,生存により有利な細胞系列特性変容の因果性を担う転写因子群を探索した.この結果と,上記の転写因子ネットワーク解析結果を合わせ,発癌に寄与する転写因子の候補を絞り込んでいる.さらに,遺伝子編集技術による前方視的な因果性の実証を行っている.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)