すばる望遠鏡広視野観測から迫る宇宙初期における構造形成の解明
Project/Area Number |
20J12461
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 16010:Astronomy-related
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
伊藤 慧 総合研究大学院大学, 物理科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 銀河進化 / 大規模構造 / 原始銀河団 |
Outline of Research at the Start |
本研究ではすばる望遠鏡の超広視野撮像観測装置Hyper-Suprime Camによる大型撮像観測サーベイ(HSC-SSP)のデータを元に過去最大級の原始銀河団サンプルを構築し、そのメンバー銀河の性質調査を2つの観点から行う。1点目として原始銀河団銀河の静止系紫外光の光度関数をz~2-6にかけて求める。この光度関数を元に銀河の環境と星形成の関係を議論する。2点目では多波長観測データを元に星形成銀河以外の銀河種族を選択し、星形成銀河とその他の種族の銀河がなす構造の関係性について議論する。これらの結果をもとに宇宙初期における構造形成と銀河の進化がどのような関係を持ちながら行われたのかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度には約100億年以上前における複数の異なる銀河種族の空間分布の違いに関する調査を行なった。その中で星形成率が約100億年以上前においては周辺環境と関連がないということを示した。この結果は、星形成活動を終える原因と周辺環境には有意な関連性がないということを意味している。そこで本年度は、星形成活動を終わらせる要因の有望な候補である活動銀河核と星形成活動の関連を調査するため、COSMOS2020という最新の多波長カタログと既存のチャンドラX線観測衛星のX線画像と超大型電波干渉計群(VLA)の電波画像を用いて、125億年前までに存在した星形成を終えた銀河に対してスタッキング解析を行なった。その結果、星形成を終えた銀河の一般的なX線と電波の放射の検出に成功した。特に105億年以上前で検出したのは初めてである。星質量や星形成率から期待される放射の強さと比較したところ観測値の方が十分に大きく、観測された放射はX線と電波ともに銀河の中心に存在すると期待される活動銀河核からであると考えられる。また、星形成を終えた銀河の放射は、同様の手法で推定された星形成を行なっている銀河の放射に比べて強かったことから、星形成を終わらせる原因と活動銀河核に関連がある可能性を示している。本結果はAstrophysical Journal誌において2022年4月に既に出版されている(Ito et al. 2022, ApJ, 929, 53)。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(20 results)