パイロクロア型酸化物へのアニオンドープによる新規物性発現
Project/Area Number |
20J13190
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 36010:Inorganic compounds and inorganic materials chemistry-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
丸山 敬裕 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 酸化物薄膜 / 酸窒化物薄膜 / パイロクロア酸化物 / アニオンドープ |
Outline of Research at the Start |
本研究は、パイロクロア酸化物において、酸素量の調整や酸素位置への水素イオンおよびフッ素イオンの導入を行うことで、新規物性の開拓を目指すものである。意図する物性は、新規磁気秩序の発現、金属絶縁体転移などの特異な電子輸送特性の発現、新規トポロジカル物性の三つである。目的化合物の薄膜試料を、パルスレーザー堆積法を用いて作製した後、水素源やフッ素源と共に加熱して目的化合物を得る。得られた薄膜試料は、表面形状解析、結晶構造解析、化学組成解析により形状を把握した後、磁気特性や電子輸送特性、誘電特性など様々な観点から物性測定を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、パイロクロア酸化物において、酸素量の調整や酸素位置への異種アニオンの導入を試み、新規物性の開拓を目的とした。本年度は、新規磁気秩序の発現を目指すため、Ho2Ti2O7薄膜をパルスレーザー堆積法によって作製した後、アニオン源と共に加熱することでアニオンドープを試みた。ヒドリド源としてはCaH2を、フッ素イオン源としてはポリフッ化ビニリデンを用いた。アニオン源と加熱したのち、結晶構造および化学組成の変化を観察したところ、どちらのアニオン源の場合も変化が見られなかった。これより、今回の実験条件では、Ho2Ti2O7薄膜にヒドリドおよびフッ素イオンのどちらもドープされないことが判明した。 一方、申請者は上記の研究と並行して、ペロブスカイト型酸窒化物薄膜を作製し、その新規物性開拓も行った。酸窒化物薄膜の作製には、窒素プラズマ支援パルスレーザー堆積法を用いた。レーザー周波数や入力電力を調整した結果、窒素量の異なるEuNbO3-xNx薄膜の作製に成功した。低温でそれらの磁気輸送特性を測定した結果、磁気抵抗効果を窒素量によって劇的に制御できることを見出した。また、SrWO2N薄膜の作製にも成功し、酸窒化物としては珍しく、電極応用可能なレベルにまで低い電気抵抗率を持つことを示した。本研究により、ペロブスカイト型酸窒化物薄膜が電子材料として有望であることが明らかになった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)
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[Presentation] Ru3+を持つ新規層状酸フッ化物Ca2RuO2.5F2薄膜の作製2021
Author(s)
近松 彰 , 福間 翔太, 片山 司, 丸山 敬裕, 柳澤 圭 一, 木本 浩司, 北村 未歩, 堀場 弘司, 組頭 広志, 廣瀬 靖, 長谷川 哲也
Organizer
第68回応用物理学会春季学術講演会
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