Project/Area Number |
20J13223
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 28040:Nanobioscience-related
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
竹村 謙信 静岡大学, 自然科学系教育部, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ウイルス検出 / ナノバイオテクノロジー / センシング / ナノ・マイクロ科学 |
Outline of Research at the Start |
ウイルス感染症は依然世界中で猛威を振るっており、未知ウイルス発生時の被害は計り知れない。感染症の拡散防止において有効となる手段は感染初期での迅速な検出及び感染者の隔離であるため、高感度かつ簡便にウイルスを検出可能な手段が必要とされている。本研究では変異しやすく新たな型のウイルスが出現する可能性が高いインフルエンザウイルスA型の高感度亜型検出を目的とし、金ナノ粒子薄膜を表面に修飾した特殊な導電性プラズモンフィルムを構築する。導電性と光学的特性を有するプラズモンフィルムはインフルエンザウイルスの電気化学的・光学的な検出が実施でき、2種のシグナルから信頼性の高い検出を可能とする新規の技術である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、簡便かつ高感度なインフルエンザウイルス(IV)検出・亜型同定システムの構築を目的とした。令和2年度はQDを用いた光学的な信号応答と金ナノ粒子の電気化学的性質を応用した信号応答の2種類の信号から高感度な検出と亜型が多く存在するA型インフルエンザウイルスの新規検出系構築を目指し、ナノ素材を用いてウイルス上で2種の信号応答を形成する方法を検討した。 当初計画では炭素紙上に金薄膜及び金ナノ粒子を堆積することを予定していたが、炭素紙毎の薄膜及び粒子堆積量にばらつきが多く、信頼性の高い信号応答の形成が難しかったことから、基盤上ではなく溶液中でのウイルス検出に方針を変更し、金ナノ粒子―磁気ナノ粒子―カーボンナノチューブ(AuNP-MNP-CNT)複合体の導電性と光学特性を利用した2信号型のウイルス検出技術開発を目指した。 新規に計画した研究では標的ウイルス特異的な抗体を修飾した量子ドット(QD)を用いた光学的・電気化学的2信号型ウイルス検出系を考案した。両信号共にAuNP-MNP-CNTによる増強が可能であり、増強されたシグナルは高感度なウイルス検出を可能とする。抗体修飾AuNP-MNP-CNTに結合した対象ウイルスは夾雑物より簡便に磁気分離され、ウイルス検出の為のシグナル測定に用いられる。蛍光シグナルとしてはウイルス上に結合した抗体修飾QDの蛍光強度がAuNPにより増強される。ウイルス濃度依存的な蛍光増強シグナルから対象ウイルスを検出することが可能となる。電気化学的にはウイルス上に結合したQDを塩酸により分解し、Cdイオンを溶出することで生じるCdイオンの-0.8 V付近に特徴的な電流ピーク値を測定することで対象を検出する。 研究結果としてナノ素材はウイルス存在下でのみ信号を形成した。2種の信号から高感度にIVを検出可能であった。得られた成果は査読付き国際誌に投稿中である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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