Project/Area Number |
20J13541
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 13020:Semiconductors, optical properties of condensed matter and atomic physics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小松原 航 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 高調波発生 / 位相整合 / スピン角運動量 / 回転ドップラー効果 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、レーザー電場と非線形媒質の対称性の同時操作と物質の共鳴制御により、次数・偏光・強度の制御された高次高調波発生を実現することを目的とする。 近年のレーザー技術の進展によって、レーザー電場の対称性操作が可能となった。さらに、ナノ加工技術によって、物質の共鳴を人工的に操作できるようになってきている。 また、高次高調波発生とは、入射したレーザーよりもエネルギーの高い光が発生する非線形現象であり、応用・基礎それぞれの側面から注目されてきている。 本研究では、対称性の制御されたレーザー電場・非線形媒質、および、物質の共鳴操作によって、高次高調波発生の次数・偏光・強度の完全制御を目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究を遂行するためには、①「高調波発生のおける伝搬の効果」、および②「偏光制御した高調波発生メカニズムの観測手法の開発」が必須である。以下では、この詳細について述べ、最後に展望について説明する。 ①「高調波発生における伝搬の効果」については、伝搬の効果を考慮した上での偏光制御を明らかにするために、3 ,4倍波発生を行った。本研究で、スピン角運動量保存則と位相整合の効果が相互作用した場合、生じる高調波の強度がどのようになるのかを実験と数値計算によって確かめた。その結果、スピン角運動量保存則から予想される結果とは全く異なる結果が得られることが予想され、実験で確かめることに成功した。 ②「偏光制御した高調波発生メカニズムの観測手法の開発」について、固体高調波発生において、回転ドップラーシフトという現象を利用して、高調波発生の非線形過程を分離する手法を提案した。本手法は、特に偏光制御した高調波発生を理解するために重要で、かつ摂動・非摂動領域に関係なく成り立つ汎用的な手法である。この提案した手法に基づいて実験を行い、この手法が有効であることを示した。 最後に本研究の展望について述べる。高調波発生をフォトンの保存則から考えることができる理由は、高調波がパラメトリックプロセス、すなわち反応の前後で関与した物理量が保存する過程であることに基づいている。本研究の実験結果は、フォトンの保存則を考えることで見通し良く、そして保存則を考えないと正確に解釈できないことを例証するものである。また、この保存則は高調波の次数、すなわち摂動・非摂動関係なく成立するものである。したがって、本研究の知見は、発生する各々の高調波においてどのような強度で発生するのかを予想できる指針につながると考えられる。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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