Project/Area Number |
20J13713
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小澤 誠 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2021: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 固視微動 / ドリフト / マイクロサッケード / 注視誘発眼振 / 眼球運動系 / ニューロメカニカルモデル / 外眼筋 / パーキンソン病 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,固視微動(静止物体をじっと見ているときに不随意かつ持続的に生じる視線の微小なゆらぎ)の特性に基づき,眼球姿勢維持の神経制御メカニズムを解明することである.方向の異なる様々な固視点(平衡姿勢)における健常者およびパーキンソン病(PD)患者の固視微動を計測し,健常者の眼球姿勢ゆらぎ特性と疾患によるその変容を実験的に明らかにする.また,連続・離散確率過程が混在するハイブリッド制御系を用いて,固視微動のモデル化・解析により眼球姿勢制御機構を解明する.健常状態と非健常状態を比較することで,PD患者の重症度診断や治療効果の検証方法の開発に繋げたい.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は,固視中の眼球姿勢維持に関する脳神経制御メカニズムおよび神経疾患によるその変容機構を明らかにすることである。研究計画は,1.「健常者の固視微動の計測とそのゆらぎ特性の解析」,2.「 健常者の固視微動のゆらぎ特性を再現する数理モデルの構築」,3.「 パーキンソン病患者の固視微動の計測とそのゆらぎ特性の解析」,4.「健常者と神経変性疾患患者の固視微動動体を統合する眼球姿勢制御機構の提案」の4段階から成り,当該年度においては主に1.と2.に関して主要な研究成果が得られた。1.に関しては,健常者の固視微動の水平偏心固視位置依存性を定量化することにより,固視微動に含まれるドリフト(ブラウン運動様の眼球運動成分)は水平偏心固視によって顔中心方向に一方向性の線形トレンドを呈することを明らかにした。また,固視微動に含まれるマイクロサッケード(弾道的な眼球運動成分)は水平偏心固視によって発生するドリフトのトレンドを打ち消すように,その振幅と発生頻度を変調させていることが明らかになった。すなわち,固視中の視線はマイクロサッケードの合間に,あたかも常に正面を向いた準安定平衡姿勢が存在するかのように,求心的なドリフトによって正面に向かってゆっくりと緩和し,マイクロサッケードの働きによってドリフトと反対方向に間欠的に目標位置へ引き戻されているわけである。これは固視微動と注視誘発眼振の統合的な理解を可能にした点で画期的である.2.に関しては,ヒト眼球運動系の機械力学的パラメータに関する先行研究を精査し,前述した求心性ドリフトを定量的に再現するニューロメカニカルモデル(確率微分方程式モデル)を構築することに成功した。以上より,これまで十分に知られていなかった健常者の水平偏心固視制御の詳細なメカニズムを明らかにし,神経変性疾患によるその変容機構を研究するための基盤を構築することができた.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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