Project/Area Number |
20J13833
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 32010:Fundamental physical chemistry-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤田 祐輝 東北大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 時間分解蛍光分光法 / 細胞イメージング / 低温 / STED / 蛍光スペクトルと寿命の同時測定 / 極低温STED顕微鏡 / イメージングと画像解析の同時処理 |
Outline of Research at the Start |
世界人口の増加および食生活の変化に伴い、2050年には穀物の需要と供給のバランスが崩れる食糧問題が起こることが示唆されている。この問題を解決する一つの足がかりとして、光環境変化に応じた光合成の効率変化の機能の解明を目指す。本研究では、極低温測定、超解像イメージング、蛍光スペクトルおよび蛍光寿命同時測定の3つの特色を合わせた新型極低温顕微鏡の開発を行う。この顕微鏡は、生体外で再現が困難な光合成光捕集タンパク質(LHCII)から反応中心タンパク質へのエネルギー伝達経路を明らかにできるという点で、生命科学や農学分野に革新をもたらすと期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
光合成光捕集タンパク質(LHCII)は外界の光環境の変化に伴って二つの光化学系(PSII、PSI)へのエネルギー供給バランスを変化させる。この機能は光合成の効率に大きく影響しており、作物生産量を向上させる鍵として注目されている。その第一歩として、タンパク質の移動に伴うタンパク質超複合体の再構築による励起エネルギー移動経路のダイナミックな変化を、生きた細胞を対象としてより包括的に検証する新たな光学系システムの構築を目指した。具体的には、既存の極低温光学顕微鏡の検出器として時間分解蛍光分光を行えるストリークカメラを新たに導入した。また低温葉緑体イメージングの制御およびPSII、PSIの葉緑体内強度分布図作成を同時に行える新たなアルゴリズムを自作した。これらの改良点を導入した極低温―ストリークカメラ光学顕微鏡システムにより、PSII、PSIを空間的に識別しLHCIIから各光化学系へのエネルギー伝達速度論を強調することに成功した。主な研究成果として、青色の光を照射した際にPSIの近くで長波長シフトしたfree-LHCII凝集体の存在を示すデータが得られた。さらに、より高分解能で細胞イメージングを目指し、超解像蛍光顕微鏡技術の一つであるSTED法を開発した極低温―ストリークカメラ光学顕微鏡システムに導入する試みも行った。空間分解能の向上には至らなかったが、低温により引き起こされる色素分子の電子状態の占有率の逆転により効果的な誘導放出の観測に成功した。これは低温とSTED法を組み合わせることでさらなる空間分解能向上の実現を示唆する。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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