実社会を捉えた複合的な情報漏洩に耐性を持つ暗号化方式の構成
Project/Area Number |
20J14338
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 60070:Information security-related
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
原 啓祐 東京工業大学, 情報理工学院 数理・計算科学系, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 公開鍵暗号 / 情報漏洩耐性 / 公開鍵暗号方式 / IDベース暗号方式 / RSO安全性 |
Outline of Research at the Start |
家電や車などのIoT機器の実利用を考えた際に、実社会での利用場面は多岐に渡るため、様々な状況下で情報漏洩が起こることを想定するべきである。 より具体的には、通信を行う受信者と送信者の秘密情報が同時に漏洩するなどの複合的かつより現実的な情報漏洩が起きたとしても安全性を保証したまま通信を行えることが望まれる。 このような通信を実現するためには、複合的な情報漏洩に耐性をもつ暗号化方式を用いる必要がある。しかしながら、これまでに提案されている暗号化方式は、このような複合的な情報漏洩には対応できていない。 そこで本研究では、実社会を捉えた複合的な情報漏洩が起きても安全で効率的な暗号化方式の構成を目的とする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、「実社会を捉えた複合的な情報漏洩が起きても安全で効率的な暗号化方式の構成」を目指して研究を行った。その中でも、近年注目を集めている情報漏洩に基づいた攻撃である Receiver Selective Opening (RSO) 攻撃に耐性を持つIDベース暗号に関する研究を進めた。 暗号化方式が RSO 安全であるとは,多数のユーザ間で暗号化方式を利用する状況において、一部のユーザの秘密鍵やメッセージが全て漏洩したとしても、その他のユーザの暗号文から情報を得ることができないことを指す。本研究では、従来、通常の暗号化方式に対してのみ考えられていた RSO 安全性を、代表的な高機能暗号技術である ID ベース暗号の文脈に拡張することを試みた。IDベース暗号は、従来の暗号化方式が抱える公開鍵認証局の存在という課題を解決する暗号技術であり、暗号文を作成する際に受信者の ID を用いて暗号化することが可能である。 結果として、従来の漏洩耐性を持たない ID ベース暗号を非対話型ゼロ知識証明システムと呼ばれる暗号技術を用いて、RSO 安全性を満たす ID ベース暗号に変換する汎用的な手法を提案した。この手法により得られた RSO 安全性を満たす ID ベース暗号は、ペアリング群上の困難性仮定、もしくは、高次元の格子上の困難性仮定に基づいて実現することが可能である。 本研究成果は、IF付き英文論文誌 IEICE Transactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences に採録された。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)